株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶりの反落、次の材料待ちの展開へ
2017年3月3日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 19,469円(▲95円、▲0.5%) 4日ぶり反落
- TOPIX 1,558.0(▲6.6、▲0.4%) 4日ぶり反落
- 東証マザーズ総合指数 1,073.8(+2.7、+0.3%) 10日続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:617、値下がり銘柄数:1,256、変わらず:130
- 値上がり業種数:7、値下がり業種数:26
東証1部の出来高は17億1,745万株、売買代金は2兆1,856億円(概算)となりました。いずれも前日と比べて減少となりましたが、出来高が大幅に減っているのがやや気になります。一方で、それでも売買代金2兆円は維持しているのが特徴と言えましょう。
そのような中で日経平均株価は、材料不足による模様眺め感などから寄り付き後しばらくは前日終値を挟んだ攻防となりましたが、次第に下げ幅を拡大して推移しました。後場に入って以降は売りが一気に優勢となり、後場の終盤には一時▲172円安まで下落します。
その後は徐々に戻ったものの、結局4日続伸はなりませんでした。終値でも再び19,500円割れとなっています。なお、TOPIXも同じような値動きとなりました。
東証マザーズ総合指数は10日続伸、売買代金は15日連続の1,000億円超
東証マザーズの出来高は9,117万株、売買代金1,321億円となり、いずれも前日より減少となりました。特に、出来高が4日ぶりに1億株を割り込んでいるのが目につきます。しかし、売買代金は15日連続の1,000億円超となっており、まだ活況は続いていると見ていいでしょう。
このような状況で、総合指数は10日続伸となりましたが、これは2014年5月20日~6月3日にかけて記録した11連騰以来となります。新興市場での熱気は着実に戻ってきていますが、昨年は3月11日~7月19日まで4か月強にわたって連日の1,000億円超だったことを考えると、まだまだと言えましょう。
主力大型株で下落が目立つ中、ソニーが高値を更新し任天堂も急騰
個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)や京セラ(6971)が大幅下落となり、コマツ(6301)やマツダ(7261)なども値を下げました。
また、村田製作所(6981)やローム(6963)などの電子部品株も安いものが目立ち、三井不動産(8801)など不動産株も下落して引けています。さらに、DMG森精機(6141)など設備投資関連銘柄も低調に推移しました。
一方、任天堂(7974)が久々に急騰して最近の不振を挽回しました。また、下落が目立ったハイテク株の中ではソニー(6758)が年初来高値を更新する面目躍如となっています。
さらに、自動車株では為替影響が相対的に小さいいすゞ自動車(7202)とスズキ(7269)が揃って高値更新となったのが目を引きました。
新興市場では、グレイステクノロジー(6541)が値を飛ばして年初来高値を付け、ドリコム(3793)やデータホライゾン(3628)も同じく高値更新となりました。一方で、連日の高値更新が続いていたGunosy(6047)が大幅下落となり、串カツ田中(3547)も安く引けています。
青山 諭志