株式市場の振り返り-トランプ演説の前後で荒い値動き、日経平均株価は大幅続伸
2017年3月1日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 19,393円(+274円、+1.4%) 大幅続伸
- TOPIX 1,553.0(+17.7、+1.2%) 大幅続伸
- 東証マザーズ総合指数 1,069.7(+10.4、+1.0%) 8日続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,426、値下がり銘柄数:456、変わらず:120
- 値上がり業種数:32、値下がり業種数:1
東証1部の出来高は19億9,364万株、売買代金は2兆3,890億円(概算)となり、いずれも前日並みの商いでした。トランプ大統領の議会演説が無事終了したものの、依然として模様眺めに徹している投資家が少なくないということでしょうか。
日経平均株価は、そのトランプ演説を巡って引き続き値動きが激しく推移しました。寄り付きから高く始まったものの、演説の中身に特段新しい内容がないと分かると、前場の引けにかけて急速に下げる場面が見られました。
しかし、後場に入ると円安進行を背景に再び買いが優勢となります。一時は+295円高となって19,400円台を回復しましたが、最後はやや上値が重くなりました。それでも大幅続伸となっています。なお、TOPIXも同じような値動きでした。
東証マザーズ総合指数は8日続伸、売買代金は13日連続の1,000億円超
東証マザーズの出来高は1億1,214万株、売買代金1,380億円となりました。前日と比べると、出来高は増えた一方で、売買代金が減少しています。それでも、出来高が連日で1億株超となったのは昨年4月22日以来ですし、売買代金も13日連続の1,000億円となりました。
このような状況で、総合指数も8日続伸となり、昨年8月29日~9月7日に記録した8連騰に並びました。新興市場での熱気は着実に戻ってきていますが、昨年は3月11日~7月19日まで4か月強に渡って連日の1,000億円超だったことを考えると、まだまだと言えましょう。
外需関連セクターに加え、内需関連セクターでも主力大型株は軒並み上昇
個別銘柄では、主力大型銘柄は軒並み値を上げましたが、とりわけソフトバンクグループ(9984)、信越化学工業(4063)、富士重工(7270)、マツダ(7261)、コマツ(6301)などの大幅上昇が目を引きました。
また、電子部品株も上昇が目立ち、大型株の中では京セラ(6971)が唯一、年初来高値を更新しています。さらに、内需関連銘柄も好調なものが多く、資生堂(4911)が急騰し、JR九州(9142)は4日連続の高値更新となっています。
一方で、任天堂(7974)が下落し、東京電力ホールディングス(9501)も値を下げました。また、ニコン(7731)、パイオニア(6773)、良品計画(7453)なども安く引けています。
新興市場では、はてな(3930)が値を飛ばし、Gunosy(6047)も急騰して年初来高値を更新しました。また、IPO間もない銘柄では、前日ストップ高だったグレイステクノロジー(6541)が大幅続伸となった一方で、レノバ(9519)は急落となっています。
青山 諭志