金融資産保有世帯の保有資産額のお金事情

「貯金はいくら?」といったフレーズをよく耳にする気がしますが、この質問はその人の経済力・裕福度を測るうえでは不適切です。

なぜなら、お金を預貯金以外の資産に変えているケースがあるからです。

では、貯金ではなく「金融資産」というくくりにするとどうでしょうか。

金融資産には、以下のような金融商品が含まれます。

  • 預貯金
  • 金銭信託
  • 生命保険
  • 損害保険
  • 個人年金保険
  • 債券
  • 株式
  • 投資信託
  • 財形貯蓄
  • その他金融商品

これらは「金融」という言葉が付くだけに、資産の中では換金性が高いものが多いです。

ちなみに、土地、家屋といった不動産は金融資産には含まれません。

こうした金融商品を皆さんはどのくらいお持ちでしょうか。

まずは、知るぽるとの調査において二人以上の世帯の金融資産を保有する世帯の金融資産保有額を見ていきます。

金融資産保有世帯の金融資産保有額の状況は以下の通りです。

出所:知るぽると(金融広報中央委員会 事務局 日本銀行情報サービス局内)「『家計の金融行動に関する世論調査2021年』(二人以上世帯調査)」」

  • 平均値:1563万円
  • 中央値:450万円

金融資産保有世帯の平均額は1563万円ということがわかりました。

ただ、中央値は450万円となっています。

このことから、一部の上位富裕層が平均を押し上げている状況が見て取れ、いわゆる「ふつう」の家庭の金融資産は450万円前後だということがわかります。

なお、この調査のサンプルとなった家庭の手取り収入は、平均値が570万円、中央値が500万円でした。