昨年話題になった、天海祐希さん主演の映画「老後の資金がありません!」。最近では「老後2000万円問題」が浮き彫りとなったことで、自分に重ねて映画を観た方も多いかもしれません。

一方で、60代で貯蓄がない単身世帯が約3割いることをご存知でしょうか。

今回は60代のリアルな貯蓄事情を眺めたあと、もらえる年金額についても考えていきます。

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60代単身世帯、約3割が「貯蓄ない」

さっそく、60代の貯蓄事情を見ていきます。まずはおひとりさま世帯の貯蓄事情を見ていきましょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」を参考にします。

60歳代「単身世帯」の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:1305万円
  • 中央値:300万円

内訳

  • 金融資産非保有:29.4%
  • 100万円未満:9.1%
  • 100~200万円未満:5.0%
  • 200~300万円未満:3.3%
  • 300~400万円未満:4.8%
  • 400~500万円未満:2.9%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:5.2%
  • 1000~1500万円未満:7.2%
  • 1500~2000万円未満:4.5%
  • 2000~3000万円未満:6.7%
  • 3000万円以上:13.8%
  • 無回答:2.8%

単身世帯の60代は、約3割が「金融資産非保有」、つまり貯蓄がないという結果になりました。

割合の順位でいえば、2位の「3000万円以上(13.8%)」を押さえて1位です。なんと60代の単身世帯では、貯蓄がない世帯が一番多いのです。