個別銘柄の物色などを受けて、日経平均は反発
2022年2月4日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より198円68銭高の2万7439円99銭でした。
先週は週初31日から終値ベースで2万7000円を回復し、その後も2万7000円台を維持しました。
ただし、米FRBによる利上げ観測に続き、欧州中央銀行(ECB)も、年内の利上げを否定しなかったことから、投資家の間に懸念が広がり、弱含みの展開となりました。
一方で、業績が好調な個別銘柄については決算発表などを機に買われました。
今週の展開はどうなるでしょうか。
4日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は続落し、前日比21ドル42セント安の3万5089ドル74セントで終えています。
同日に発表された1月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数は前月比46万7000人増と市場予想(15万人増程度)を上回りました。
平均時給の伸びも市場予想以上でした。
通常であれば、これらの結果を受けて株価も上昇すると見られるところですが、米労働市場が活況なことからFRBが積極的に金融引き締めに動くとの見方が強まり、景気敏感株などが売られました。
足元では、FRBの利上げは織り込み済みで、いったんは落ち着きそうです。
それよりも、主要企業の決算が注目されるでしょう。
3日には米アマゾン・ドット・コムの決算が発表され、市場予測を上回ったことから買われました。
一方で、メタプラットフォームズ(旧フェイスブック)は市場予測を下回ったことから急落しました。
国内では、トヨタ自動車やホンダなど自動車大手の2021年4~12月期の決算発表が本格化します。
ほかにも多くの企業の決算発表が相次いで行われます。
相場全体としてはやや上値の重い展開ながら、業績のいい銘柄は買われる展開になりそうです。
北京冬季五輪が開幕しました(20日まで)。ウクライナを巡る地政学リスクなどもくすぶり続けており、予断を許さない状況です。
新型コロナの変異型「オミクロン型」の感染拡大も続いています。
要人の発言、政府の施策などにより、相場が乱高下することもあるので柔軟に対応できるよう、備えておきたいところです。