ひとりで老後生活する場合、ひと月いくら必要かご存知ですか。総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」によれば、65歳以上・無職単身世帯の平均的なひと月の支出は14万4687円。月におよそ15万円ですね。

おひとりさまの場合、年金額として15万円受給できればひとまずは安心というところ。ただ、特に加入月数や収入に応じて受給額に差がある「厚生年金」は、ひと月いくら受給できるのかはわかりにくいところがあります。

今回は最新の厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金の受給額をみていきましょう。

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国民年金と厚生年金、あなたはどっち?

まずは日本の年金制度を確認しましょう。日本の年金は2階建てと言われており、国民年金と厚生年金があります。


20歳以上60歳未満の方が原則加入するのが「国民年金」。厚生労働省によれば、令和4年度の国民年金の満額は「月額6万4816円」(▲259円)です。満額受給できても月6万円台では、老後の生活資金としては足りないでしょう。

厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入するものです。厚生労働省によれば、令和4年度の厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は 21万9593円(▲903円)。

ただ、これは平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金で、「老齢厚生年金+2人分の老齢基礎年金(満額)」のため、実際は個人差が大きいもの。くわしく見ていきましょう。