今年の10月にマーサー「グローバル年金指数ランキング(2021年度)」が発表されました。

こちらは各国の年金制度を「十分性・持続性・健全性」を基に指数化し、ランキングをつけたものです。今回の調査結果では、日本は43ヶ国中36位と下位に位置しています。

今回の調査で、年金制度には「年金の男女格差」を縮小するための改革が急務であると指摘されています。

経済協力開発機構(OECD)加盟国全体では、年金の男女格差(年金給付額の男女差)は平均26%。しかし日本は50%も格差があり、日本の男女差はかなり大きいとされています。

今回は男女で実際にどのくらい違いがあるのか、みていきましょう。

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男女の厚生年金受給額をみる

厚生労働省年金局の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、男女別受給額をみていきましょう。

〈男性〉~5万円未満:13万857人・5万円~10万円未満:99万1194人・10万円~15万円未満:262万1055人・15万円~20万円未満:444万7680人・20万円~25万円未満:223万4397人・25万円~30万円未満:27万4715人・30万円以上:1万6346人

〈女性〉~5万円未満:30万637人・5万円~10万円未満:233万4675人・10万円~15万円未満:225万2994人・15万円~20万円未満:42万7547人・20万円~25万円未満:6万3507人・25万円~30万円未満:4154人・30万円以上:375人

全体平均月額:14万4366円

  • 男子平均月額:16万4742円
  • 女子平均月額:10万3808円

ここから国民年金を差し引いた厚生年金のみを算出すると、

全体平均月額:14万4346円-5万6252円=8万8094円

男子平均月額:16万4742円-5万9040円=10万5702円
女子平均月額:10万3808円-5万4122円=4万9686円

「厚生年金のみ」となると、男女では2倍以上の差が広がります。