2022年が幕開けしてから、少し期間が経ちました。通勤組もリモート組も、徐々に仕事モードに入っていることと思います。
そんな会社員や公務員が受け取る「厚生年金」ですが、皆さんは年金をどのくらい受け取れそうか把握していますか?
給与水準や加入期間によって個人差が出る、厚生年金の実情。
今回は厚生年金から垣間見える老後格差、そして老後の資金づくり(※編集部注)について、ファイナンシャルアドバイザーとしてお客様の資産運用に携わってきた私が、ご紹介していきたいと思います。
【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法
厚生年金の受給分布
早速、厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から厚生年金受給額の分布を見ていきましょう。
まずは男女全体の分布から。
【男女計】厚生年金保険(第1号)の受給額事情
全体の受給額で見ると、5万円未満から30万円以上とかなりばらけていますね。
【男女別】厚生年金保険(第1号)の受給額事情
男女別でみると、男性では15万円~20万円、女性では5万円~10万円がボリュームゾーンですね。
男性と女性における受給の格差には、どういった背景があるのでしょうか
背景①「結婚、出産」
女性は男性に比べ、結婚や出産を機に退職したり働き方を変える人が多いです。その分厚生年金の加入期間が短くなることが、受給額の低さに繋がる一つの要因であるのは確かでしょう。
背景②男女の給与格差
OECDによる「男女間賃金格差」の調査結果を見ると、日本は世界全体で3番目に男女の賃金格差が高い国になっています。
共働きや女性進出が当たり前の時代にはなりましたが、全体で見ると、まだまだ男性の方が平均給与水準は高いようです。