70代のための「不労所得を増やすポイント」4選

ここからは、長寿時代を見据えた「お金の寿命を延ばす工夫」について考えます。今までの蓄えを最大限に活用するために、どのような工夫ができるでしょうか。

低金利時代といわれるいま、銀行にお金を預けていても受け取れる利息はわずか。仮に老後のスタート時点で銀行などの預貯金が1000万円あったとしても、受け取る利息は子供のおこづかい程度です。

老後は、年金収入を軸に、貯蓄を切り崩しながら暮らすパターンが多いでしょう。

そこでぜひ検討したいのが、「すぐに使わない資産」を預貯金として眠らせるのではなく資産運用に回す発想です。

ここでおさえたいポイントは4つ。

  • ポイント1 資産の色分けをする
  • ポイント2 「債券運用」を活用し守りながら運用する。
  • ポイント3 なるべく「長期」で運用する
  • ポイント4 必要なときには「その金額だけ」現金化する

まず、日常的に出し入れをする預貯金とは別枠で、すぐに必要ないお金を「資産運用に回す」という視点が大切です。(これはすべての世代に共通するポイントでもあります)

さらに70代のみなさんの場合は、今ある資産を守りながらできるだけ長期で運用することが大切になります。そこで活用を検討したいのが債券による運用です。

先ほどみた70代以上世帯の貯蓄中央値は1000万円。その半分である「500万円」を、年利3%で運用できたケースを想定してみましょう。

仮に「70歳から100歳までの30年間」運用を続けることができた場合、500万円が約1200万円にまで育ちます。

■資産は守りながら育てる

70代以降「資産が枯渇しそう!」などという焦りから株式などのハイリスク商品で運用した場合、想定外の値下がり時に大きなダメージを受けてしまうことにも繋がります。

資産を「切り崩すフェーズ」にある世代の方は、債券を活用し、資産を守りながら育てる視点を持たれるとよいでしょう。

くれぐれも、すべての預貯金を資産運用に回すことはお勧めできません。すぐには使わないお金に「働いてもらう」という発想が大切です。

まずはご自身のライフスタイルを見つめ直し、普段どのくらいお金を使っているのか、どのくらい貯金を崩しているのかを確認してみてください。老後資金がどのくらい必要かを把握する目安となるでしょう。

また、資産運用に回した資金は、できるだけ引き出さないことがコツです。必要な金額だけその都度現金化することで、複利の効果を高めることができます。

先ほど述べた「4つのポイント」を押さえ、資産や不労所得を上手に増やしていけるとよいですね。