この記事をご覧の方は「サラリーマン投資家」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

会社員でありながら、資産形成のために投資する人をあらわした造語です。

一昔前までは、毎月安定した収入がある会社員にはリスクのある投資は縁遠いイメージがあったかもしれません。

ところが、いまでは会社員こそ本気で資産形成に取り組むべき時代背景があります。

そこで今回は証券外務員1種の資格をもち、フィナンシャルプランナーとして1000世帯を超えるお金の相談に携わってきた私から「会社員が投資をするべき理由」「会社員におすすめの資産形成」について解説していきます。

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会社員が投資をすべき時代背景

「決まった職場で働き、安定した給与をもらい、将来は厚生年金も受け取れる」
そんな会社員がなぜ投資をするべきか疑問に思う方もいるでしょう。

実は、いまの現役会社員は「20年以上変わらない賃金」「負担の増え続ける社会保険料と税金」「受給額の減る年金」の3つの問題を抱えています。

バブル期の日本のように、企業が成長すれば景気が良くなり、景気が良くなれば会社員の給料も上がるのが自然です。

ところが国税庁「民間給与実態統計調査結果」によると、1991年(平成3年)のバブル崩壊以降の日本では会社員の賃金水準がほとんど変わっていません。一部抜粋してみました。

  • 平成3年:394万1000円
  • 平成10年:418万5000円
  • 平成20年:365万2000円
  • 平成30年:371万6000円
  • 令和2年:370万1000円

バブル崩壊以降の賃金水準は、平成10年に約418万円というピークをむかえて以降、減少傾向が続いています。

そしてさらに、厚生年金保険料や健康保険料などに代表される社会保険料率の上昇・消費税の増税など、会社員のお財布を直撃する税改正が続いています。

給与は上がらず国に納めるお金が増えても、少子高齢化の影響で老後にもらえる年金額は減少するという、負のスパイラルに陥ってしまうのです。

その対策として、貯金を検討したとしても今の普通預金の金利は0.001%程度です。金利はほとんど期待できず、自分が貯めた分しかお金は貯まりません。

今のペースの貯金で教育費や老後資金を準備できるのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

限られたお金から効率的に資産形成をするためには、会社員にも投資が必要不可欠なのです。これを踏まえて、会社員におすすめの投資法を2つご紹介します。