ADEKA(4401)は2017年3月期の第3四半期累計(2016年4-12月)決算を発表。第3四半期までにしっかりと利益を稼ぎ、2017年3月期の通期会社予想も市場コンセンサスを上回る水準まで上昇修正された。株価に対して「ポジティブ」な印象だ。
決算ハイライト
第3四半期累計決算は、売上高が前年同期比▲1%減、営業利益が同+5%、親会社株主に帰属する四半期純利益が同+11%増となった。
化学品セグメントは、情報・電子化学品が半導体、ディスプレー向けに伸び悩んだが、樹脂添加を中心とした機能性化学品が海外市場を中心に好調だった。食品セグメントも、製パン、菓子向けマーガリン・ショートニングが順調だった。
2017年3月期の通期会社予想は、営業利益が前回185億円から195億円に、親会社株主に帰属する当期純利益が同123億円から137億円に上方修正された。第4四半期(1-3月期)の為替見通しが円安に転換した事も背景となっているが、依然、保守的な印象である。
なお、今回の修正値はIFISコンセンサスをも上回った。配当は創業10周年記念+5円を含めて年35円の会社予想となっている。
ここに注目!
3D-NANDフラッシュメモリーの市場拡大が期待される中で、同社の得意とする高誘電材料が3D-NANDフラッシュメモリー最大手企業に本格的な採用に向けて動き出したようだ。投信1編集部では、足元で伸び悩んでいる電子材料の再飛躍の動向に注目している。
LIMO編集部