老後の「貯蓄ゼロ」を回避するには

そこで、検討していただきたいのが「資産運用」を取り入れるということです。

資産運用というと「難しい」「損失が出る」など、マイナスイメージが先行しがちですが、目的にあった方法で計画的に運用していくことによって、将来の資産形成の大きな助けになります。

日本では「老後資金を運用で作る」という文化はあまり根付いていませんが、世界に目を向けると多くの一般家庭で資産運用が活用されていることが分かります。

日本銀行調査統計局の「資金循環の日米欧比較(2021年8月20日)」から、欧米と日本の一般家庭の資産構成を比較してみましょう。

家計の金融資産構成

【現金・預金】

  • 日本…54.3%
  • 米国…13.3%
  • ユーロエリア…34.3%

【債務証券・投資信託・株式等】

  • 日本…15.7%
  • 米国…55.2%
  • ユーロエリア…29.6%

特に、アメリカの場合を見てみると、預金と運用商品の保有割合は、日本の場合と逆転していることが分かります。

現在日本では、銀行の低金利が長期化しており、貯金だけで資産を大きく増やすことは困難な状況です。老後資金に不安がある方こそ、早めのうちに資産運用を活用しながら、コツコツと老後に備えていく必要があるのではないでしょうか。