節約や貯蓄がストレスに…
目の前の教育費や住宅ローン、将来の老後費用を考えれば、「節約して貯蓄を増やさないと」と考えるご家庭は多いです。
ただその方法として、「できる限り支出を減らして残った分を貯金しよう」と考えると、節約や貯蓄そのものがストレスに。「節約しないといけないからこれは買えない」という我慢や、「これしか貯まらない」というストレスが溜まり、節約自体が嫌になってしまいます。
節約や貯蓄を長く続けるコツは、できるだけストレスを感じないこと。そのためにもまずは先取り貯金をして、貯蓄分は「なかったもの」と考えて生活しましょう。
先取り貯金は「財形貯蓄」や「自動積立定期預金」を利用したり、「つみたてNISA」や「iDeco(個人型確定拠出年金)」などの運用も取り入れたりして、教育費や老後に備えるといいでしょう。メガバンクの普通預金金利が0.001%程度の現代において、夫婦で働くだけでなく、お金もあわせて働いてもらう資産運用は貯蓄を増やす一つの手段です。
とはいえ、急に無理な金額を先取り貯金してしまうと続かず逆効果に。家計を見直し、まずは無理のない金額からはじめましょう。
半年ほど続けて無理がなければ、月に5000円~1万円ほど金額アップの検討を。長期休暇など余裕のある時に見直して、徐々に増やしていくといいでしょう。
年末年始に夫婦で収支の「見える化」を
なかなかお金が貯まらない習慣を見てきましたが、いずれも収支の見える化ができていないという根本的な問題があります。仕事と家事育児の両立は忙しく、なかなか家計簿をつけたり、お金について夫婦で話し合ったりする機会もないでしょう。
収支の見える化をするには、年末年始や長期休暇など時間に余裕のあるときがベスト。日々忙しい中である程度緩んでしまうのは仕方ないので、「長期休暇に家計を見直して引き締める」という習慣をつけておくといいかもしれませんね。
もうすぐ年末ですので、今年1年の家計について見直してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年度版厚生労働白書 図表1-1-3 共働き等世帯数の年次推移」
- 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」
- 厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」
- SMBCコンシューマーファイナンス株式会社「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2021」
宮野 茉莉子