円安・ドル高傾向などを受けて、日経平均は大幅反発

2021年10月15日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より517円70銭高の2万9068円63銭でした。終値が2万9000円を超えたのは、9月30日以来です。

背景の一つが足元で円安・ドル高傾向になっていることです。15日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=114円台と3年ぶりの円安・ドル高水準になり、自動車や機械など輸出関連株の業績上振れを期待した買いが広がりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比382ドル20セント高の35,294ドル76セントとなりました。

ハイテク株が多いナスダック総合株価指数も3日続伸、S&P500種株価指数も高値圏となっています。日本株も週初から連れ高になることが期待されます。

国内では4~9月期の決算発表も本格化します。コロナ禍の反動で増益に転じる企業が多くなると見込まれていることもあり、好業績の銘柄を物色したいところです。

一方、月末31日には衆院選の投開票が行われます。現在の議席数は465席で、与党の解散時勢力は自民党276、公明党29の計305席でした。

与党が過半数(233議席)を割ること(政権交代)はないでしょうが、全委員会で委員の過半数を握る絶対安定多数(261議席)を確保できず、さらに全ての常任委員会で委員長を出せる安定多数(244議席)も下回ることになると、政局が不安定になると見られて、株が売られる可能性があります。

特に海外の投資家はそのあたりに敏感です。このため、衆院選の結果が判明するまでは様子見になるかもしれません。