老後は2000万円あれば、ほんとうに老後は安心?

これまで65歳以上の世帯の貯蓄事情をみてきました。約4割の方が2000万円以上の貯蓄を保有していましたが、本当に2000万円あれば老後は安泰なのでしょうか。

2019年に金融庁の発表した報告書を発端に、「老後2000万円問題」が大きく取り上げられたことを覚えている方は多いと思います。これは「老後、夫婦2人で生活すると年金だけでは生活費が2000万円足りなくなる」ということ。

上記を見て分かる通り、月約5万5000円の赤字が老後30年間で約2000万円となります。

これだけ聞くと2000万円の貯蓄があれば老後は安心と思いがちですが、実はそう言っていられない事情があります。

実は、この「老後2000万円問題」には住居費や介護の費用が含まれていません。

たとえば、仮に将来介護施設に入る場合の金額を見てみましょう。LIFULL介護によると、必要とされる介護費用(2021年9月30日時点)は下記のとおりです。

有料老人ホーム

  • 入居時費用の相場:540万円
  • 月額費用の相場:23万1000円(入居時費用あり)

サービス付き高齢者向け住宅

  • 入居時費用の相場:19万8000円
  • 月額費用の相場:16万7000円(入居時費用あり)

サービス付き高齢者向け住宅であれば費用を抑えられそうですが、費用が安い分、空き待ちの方も多くなかなか入居できないのが現状です。

もし、介護が必要になり夫婦ふたりで有料老人ホームに入る場合、入居費用だけでも1000万円を超えてきます。仮に有料老人ホームに5年間住む場合は、トータルで1人あたり1926万円、夫婦ふたりの場合は3852万円が必要になります(入居期間5年というのは、平均入居期間です)。

万一のことを考えるのであれば、老後の生活費2000万円にプラスして、介護費用2000万円前後を準備されておいた方がいいでしょう。

老後、「貯金が底をついたらどうしよう」と不安を抱えないためには、早い段階から老後資金の準備は必須です。今は銀行も金利が低いのでただ預けるだけでは、2000万円や3000万円といったお金を貯めるのは厳しいです。

そこで考えたいのが「資産運用を活用する」こと。

今はつみたてNISAやiDeco(個人型確定拠出年金)のように運用益が非課税になる制度もあり、以前よりも投資が始めやすくなりました。低金利の現代においては、預金の他に運用を取り入れることで効率的にお金を増やすことができるでしょう。もちろんリスクもあるので、リスクをふまえながら自分に合った金融商品を探していきたいですね。

人生100年時代の今、長い老後に備えるためにも早くからお金に働いてもらう(資産運用)ことを家計の中に取りいれてみてはいかがでしょうか。

参考資料