「離婚」にたいする社会のイメージも変わり、2021年春放送の離婚をテーマにしたドラマ「リコカツ」は大ヒットになっています。

作中に出てくる「離婚はきわめて自然なもので、多くの家では毎晩、それが夫婦の間に寝ている」という言葉が印象的でしたね。

「結婚とは?」と考えさせられたおひとりさまの筆者はさておき、現実問題として「離婚したら私の老後はどうなるのだろう?」と不安がよぎる女性も多いのではないでしょうか。

そこで今回は女性ひとり分の厚生年金では、老後の生活はどうなるのか深堀りしていきたいと思います。

厚生年金受給額、女性はいくらもらっている?

実際に、女性1人分の場合は厚生年金の受給額がいくらになるのかをみていきましょう。
厚生労働省年金局「令和元年度(2019年)厚生年金・国民年金事業の概況」によると、受給月額の分布は以下のとおりです。

〈女性〉厚生年金保険 年金月額階級別老齢年金受給権者数

  • ~5万円未満:31万5100人
  • 5万円~10万円未満:234万1321人
  • 10万円~15万円未満:218万2510人
  • 15万円~20万円未満:41万2963人
  • 20万円~25万円未満:6万3539人
  • 25万円~30万円未満:4166人
  • 30万円以上:379人

令和元年度時点で厚生年金を受給している女性は531万9978人です。そのうち、ボリュームゾーンである「5~10万円未満」が全体の44%、つぎに多い「10~15万円」が41%という計算になります。

2021年時点で年金を受給している世代にくらべると、いまの現役世代は共働きが一般的です。そのため、女性でも厚生年金の加入期間が長い傾向があり、その分受給額が多くなることは期待できます。

とはいえ、妊娠・出産期やこどもが小さい間は、パート勤務・時短勤務に変えるなど、女性の働き方を調整することで子育てと収入を両立させているご家庭も多いでしょう。

厚生年金は現役期間中の収入に応じた年金額となるため、仕事をセーブすることが多い分女性の厚生年金は男性より少なくなりやすい、ということは老後資金計画に盛りこんでおきたいところです。