毎月の現金貯金はしんどい、でも「複利」を活用したら…

この3000万円を65歳まで貯蓄するために、月々いくらの積立てていけばよいでしょうか。まずは、銀行などの預貯金で準備する場合を想定し、各年代の平均貯蓄額を控除した上で試算します。

  • 30歳の場合:(3000万円-327万円)÷12ヶ月÷35年=月6万3642円
  • 40歳の場合:(3000万円-666万)÷12ヶ月÷25年=月7万7800円
  • 50歳の場合:(3000万円-924万円)÷12ヶ月÷15年=月11万5333円

当然ですが、年齢が高くなるにつれて毎月の積立て額は大きくなりますね。とはいえ、月6万円であっても、30歳から65歳の間、「欠かさず」積み立てていこうとすると難しい金額ではないでしょうか。

そこで少額で大きな資産をつくる「複利」運用の活用に目を向けてみましょう。

例えば年利6%の複利で運用し、65歳までに3000万円以上の資金を作る場合を見てみます。

  • 30歳の場合:毎月2万円・期間35年→2761万(元利合計)+327万円(平均貯蓄額)=3088万円
  • 40歳の場合:毎月3.5万円・期間25年→2379万円(元利合計)+666万円(平均貯蓄額)=3045万円
  • 50歳の場合:毎月7.2万円・期間15年→2076万円(元利合計)+924万円(平均貯蓄額)=3000万円

※カシオ計算機株式会社「Ke!san」にて試算

さきほどみたように、65歳時点までに3000万円を「預貯金だけで」準備するには、30歳から積立てをスタートする場合、毎月6万円を欠かさず貯めていくことが必要でした。

一方、年率6%複利で運用できた場合、毎月2万円で済みます。つまり、預貯金だけで同じ金額を準備する場合の3割程度の元金で済むことになります。

50歳から積立をスタートする場合でも、預貯金であれば毎月11万円が必要なところ、年率6%複利であれば、その6割程度の月7万円ですみます。

このように「複利」のメリットは、運用期間が長ければ長いほど活かされます。少ない金額を大きな資金に育てるために非常に有効といえるでしょう。

資産の「山」は複利で作る!

大きな資産を築くためのコツは「塵も積もれば山となる」という考え方です。この山をつくる加速装置となるのが「複利」といってよいでしょう。

「複利」を活用できる様々な種類の金融商品があります。どの商品が自分に合うのか、じっくり吟味してみましょう。そして、複利のメリットを最大限に活かすためにも、資産運用は早めのスタートをお勧めします。

参考資料