マイクロチップは災害時・脱走時にも有効
では、飼い主にとってマイクロチップはどのようなメリットがあるのでしょうか。
マイクロチップを埋め込み、情報を登録しておくことによって、全国の動物愛護センターや保健所、一部の動物病院や警察など、動物が保護される可能性のある施設で保護されたときに「飼い主の情報」が特定でき、飼い主に連絡が届くようになっているのです。
つまり、マイクロチップを埋め込むことで地震や洪水などの災害時や、ペットが脱走してしまった時でも、確実に自分の犬・猫に会える確実が高まります。これはペットの飼い主にとっては朗報とも言えます。
ただ、繰り返しにはなりますが、このメリットを得るには、マイクロチップを埋め込んだだけではいけません。飼い主自身がマイクロチップに対応した連絡先情報を登録しておく必要があるのです。この点の周知があまり行われておらず、登録方法も現状は「電話のみ」と非常に限定されているので、埋め込み義務化以降の課題になると考えられます。
参考資料
- 環境省「動物の愛護及び管理に関する法律施行令の一部を改正する政令の閣議決定について」
- 動物の愛護と適切な管理「マイクロチップをいれていますか?」
- 日本獣医師会「マイクロチップを用いた動物の個体識別」
- 公益財団法人 日本動物愛護協会「マイクロチップを知っていますか?」
- 動物ID情報データベースシステム
- PetPlus「マイクロチップとは」
- 動物検疫所「動物検疫所の沿革」
- 日本の外来種対策「マイクロチップ埋込み技術マニュアル」
- 動物の愛護と適切な管理「特定動物(危険な動物)の飼養又は保管の許可について」
- 環境省「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律の概要」
- 動物の愛護と適切な管理「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年6月19日法律第39号)」
當瀬 ななみ