米金利上昇などによる株安を受けて日経平均も連れ安に

2021年10月1日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より681円59銭安の2万8771円07銭でした。5日続落です。9月2日以来、約1カ月ぶりの安値となりました。

背景の一つは米長期金利の上昇です。9月から米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和の縮小(テーパリング)観測が強まっていました。

これまで長い間、低金利に支えられて株式相場が上昇してきましたが、足元で金利が急ピッチで上昇したことから、多くの投資家がリスク回避の動きになりました。

また、米連邦政府の債務上限問題もあります。12月までのつなぎ予算案が9月30日に議会上下院で可決したものの、抜本的な解決にはなっていません。

このほか、中国で石炭供給の減少により電力不足が深刻化しているといったニュースが伝わるなど、米中での景気減速への警戒感から、広く売られる展開となりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。自民党総裁選が行われた29日の日経平均終値は前日より600円あまり下落。市場としては、10月4日に国会の内閣総理大臣指名選挙を経て発足する新内閣の顔ぶれや政策を見極めたいといったところ。

自民党新総裁の岸田文雄氏は14日には衆院を解散する予定で、その場合、衆院選の投開票は11月7日または14日になる見通しです。それまでさらに様子見になる可能性もあります。

ただ、足元では、1日の米株式市場でダウ工業株30種平均が大幅に反発し、前日比482ドル54セント高の3万4326ドル46セントで終えています。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6営業日ぶりに反発。日本株も週初から底堅い動きになることが期待されます。