2021年9月、メットライフ生命保険株式会社が「『老後を変える』全国47都道府県大調査(2021年版)」の結果レポートを公表しました。
全国の20代~70代の男女1万4100人を対象としたこの調査では「8割以上が老後に不安を感じている」という結果に。また、不安の対象として「お金・健康・認知症」が4年連続トップ3にあがっています。
今回は、この調査レポートをもとに、世代別のお金事情や、老後に関する意識について眺めていきましょう。
今の金融資産額vs老後の必要予想額。その差はどのくらい?
まず、同調査から「現在の保有金融資産額と、老後の備えに必要な金融資産と自らが想定する金額」に関するデータを見ていきます。
保有金融資産は、20代・50代をのぞき、全体的に前年(2020年)よりも増えています。コロナ禍の不安から財布のヒモを締めた人が多かったことも背景の一つとして考えられますね。
また「老後の備えに必要な金融資産と自らが想定する金額」、つまり「老後に必要となる金額の予想額」は全体的に前年よりも減少しています。
同調査レポートでは、いわゆる「コロナ慣れ」や、コロナの影響で支出要因が減り必要資金が下がったことなどがその背景としてあることが指摘されています。
「今の金融資産保有額」と「老後の必要予想額」の差に目を向けると、シニア世代(60代・70代)でも1000万円弱。現役世代は約2000万円ほどの差がありますね。
次では、理想の金額に近づくために必要となる「貯蓄」に対する意識について触れていきます。