将来の厚生年金が決まる?現役世代の収入もチェック!

厚生年金の保険料は、「標準報酬月額(※1)」や「標準賞与額(※2)」に一定の保険料率をかけて計算されます。つまり、現役時代の収入に応じて厚生年金保険料を納め、それが老後の受給額に反映されているのです。

ここからは、厚生年金の受給額を大きく左右する「給与所得」にフォーカスしていきましょう。国税庁の「令和元年分 民間給与実態統計調査結果」より、現役世代がどのくらい稼いでいるか見ていきます。

※1 標準報酬月額:毎年4月~6月の月収の平均値。32等級に区分され、等級ごとに金額が決まる
※2 標準賞与額:賞与支給額から1000円未満を切り捨てた額。1回あたり150万円が上限

給与階級別給与所得者数(男女計)「1年を通じて勤務した給与所得者」

  • 100万円以下:456万7632人(8.7%)
  • 100万円超~200万円以下:743万2115人(14.2%)
  • 200万円超~300万円以下:783万7719人(14.9%)
  • 300万円超~400万円以下:890万7213人(17.0%)
  • 400万円超~500万円以下:765万1962人(14.6%)
  • 500万円超~600万円以下:532万8039人(10.1%)
  • 600万円超~700万円以下:339万6613人(6.5%)
  • 700万円超~800万円以下:231万4625人(4.4%)
  • 800万円超~900万円以下:154万2067人(2.9%)
  • 900万円超~1000万円以下:101万1648人(1.9%)
  • 1000万円超~1500万円以下:185万365人(3.5%)
  • 1500万円超~2000万円以下:43万6103人(0.8%)
  • 2000万円超~2500万円以下:12万3959人(0.2%)
  • 2500万円超:15万897人(0.3%)

合計:5255万957人

各年収帯ごとの割合をながめると、200万円以下の人の割合が22.9%、一方で800万円超の人の割合は9.6%です。これを1000万円超の年収ゾーンに絞ると5%程度まで下がります。給与の分布と厚生年金の受給額分布には、似たような格差が見られますね。

所得の格差が年金受給額の格差につながり、しいては老後格差につながっていくのでしょう。

「老後資金の心配はまったくない」という人も、中にはいるかもしれませんが、おそらく少数派であることは確かであるといえそうです。