実際に60代以上で働いている人の労働時間や金額は?

それでは、日本労働組合総連合会の「高齢者雇用に関する調査2020」を参考に、実際に60歳以上で働く理由や労働時間等についてみていきましょう。

45歳~69歳の全回答者(1000名)に何歳まで働きたいか聞いたところ、平均は67.4歳。65歳を超えても働きたいと考えている人が多いと分かります。

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60歳以降も働きたい理由は以下の通り。

  • 1位「生活の糧を得るため」77.0%
  • 2位「健康を維持するため」46.2%
  • 3位「生活の質を高めるため」33.9%

やはり金銭的な理由が最も多く、次いで働くことは健康に良いと考える人が多いようです。仕事をすることで体を動かしたり、生活リズムにメリハリがついたり、多くの人と話したりと心身の健康に良い点はいくつもあるでしょう。

実際に60歳以上の方に1日あたりの労働時間を聞いたところ、最も多いのは「8時間:42.0%」で、平均は6.8時間。1週間あたりの労働日数で最も多いのは「5日:54.5%」で、平均は4.5日。60歳を超えてもフルタイムで週5日働く人が多い印象です。

ちなみに気になる1カ月の賃金(税込)の平均は18.9万円。多い順に、以下の通り。

  • 「20万円~25万円未満」20.5%
  • 「5万円~10万円未満」20.0%
  • 「15万円~20万円未満」19.3%

フルタイムで働くのは体力的にも大変ですが、それに見合う賃金を貰えると、老後資金という面では心強いでしょう。

一方で、全回答者に聞いた「65歳以降の適切な働き方」は、「労働時間:平均5.4時間/日、労働日数:平均3.9日/週、賃金:平均16.8万円/月」。

週5日フルタイムで働くのは、若い世代でも決して楽ではないもの。65歳を過ぎ、体力の衰えを考えると、やはり時間を減らして働くのが理想のようです。無理をし過ぎずに、体のことも考えながら働くのが良いでしょう。