「老後2000万円問題」をおさらい
65歳以上の約4割が2000万円以上の貯蓄があるとのことですが、この貯蓄で「老後2000万円問題」は乗り切れるのでしょうか。
ここで一旦「2000万円問題」のおさらいをしておきましょう。
2019年6月、金融庁の「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」より65歳から95歳までの30年間に生活費が2000万円不足するといった報告書が出されました。
高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無所得世帯)
- 実収入:20万9198円
- 実支出:26万3718円
毎月の収支:▲5万4520円
計算式:約5万5000円×12ヶ月×30年=1980万円(約2000万円)
これが「老後2000万円問題」となります。
ただこの仮定には「支出」に2つの落とし穴があります。
・介護費用は含まれず
・住居費用は1万3658円と仮定※
※60歳代の持家率が高いため、住居費は低く見積もり
非持家の場合の家賃ですが、at homeによると東京23区(30㎡未満)では9万678円となっており、住居費でだけでも(9万678円-1万3658円)×12ヶ月×30年=約2772万円が別途必要となります。
また、介護費用は状況によってかなり金額が異なってきますが、まとまった金額が必要となる場合が多いでしょう。
2000万円以上の貯蓄があっても、生活費以外の介護費用や住居費用を含めて考える必要がありますね。