「原因は、『YouTubeの広告を最後まで見たかったのに動画を早く見たい弟の手によりスキップされてしまった』ことでした。スキップされて動画がはじまったタイミングで2秒ぐらい間があり、感情を爆発させていました。マンガみたいでした。結果マンガになりました」。

――なるほど、よほど見たい広告だったんですね。ちなみになのですが、今回の投稿が多くの皆さんにシェアされていることは、お子さんはご存知なのでしょうか?

「SNSというもの、特にツイッターというものをよく知らないと思うので理解しているかどうかはわからないですが、マンガを描いて完成品を見てもらい、これネットに上げていい?と確認してから上げたものなので、その後『みんながかわいいっていってたよ~』と話したら『ぼく人気者?やったー!』と喜んでいました」。

――特に気になったコメントや、反響への率直なご感想はございますか?

「多くの皆さんが『かわいい』『キュンとする』『抱きしめたい!』と共感してくださる反面、引用で『大人にとっては些細なことでも、本人にとっては大きなことだから軽く流さないでほしい』といった感じ方をする方もいらっしゃいました。

本心でどう思うかは別として、子どもの感情を軽くあしらうことは私も絶対違うと思っているので、今回も本人には『悲しかったね、次はスキップしないで最後まで見ようね』と同調して次への打開策を提示して慰めたのですが、ツイッターの性質上そこまで伝えきれなかったので、息子の心配をしてくださった方には悪いことをしたな……と思っています」。

――たしかに、ツイッターですべてを伝えるのは難しいですよね…

「あと皆さんがおのおのフード被りで連想するものを上げてくださっていて、それが嬉しかったです。『デモゴルゴン』『サウスパークのケニー』『清水ミチコの目マン』『ポケモンのジュナイパー』『諸星大二郎で見たやつ』……知らなかったことも多くて、すごいすごい!似てる!と純粋に楽しんでいました」。

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東京都が4月28日に発表した「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」によれば、コロナ禍を機会にスマートフォンを触る機会が増えたという小学生はおおよそ5割。中でも、「動画を見る時間が増えた」と回答した人は63.6%という結果でした。動画視聴が多くの子どもたちにとって身近なものになっていることが分かります。

もし機会があれば、動画だけでなく、「動画を見ている人」に注目するのもいいかもしれませんね。思わぬエモい瞬間に出会えるかもしれませんよ!

参考資料

増田 雄三