老後はいくらあれば安心？

ここからは、老後にいくら準備しておくべきかを「老後2000万円問題」を振り返りながら見ていきたいと思います。

2019年に金融庁の発表した「金融審議会　市場ワーキング・グループ報告書（令和元年6月3日）」を元に話題になった「老後2000万円問題」の根拠は以下のとおりです。

高齢夫婦無職世帯（夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯）

  • 実収入（主に年金）：20万9198円
  • 実支出（主に食費など）：26万3718円

月の赤字額：約5万5000円

老後必要額

5万5000円×12ヶ月×30年＝1980万円
※（老後30年と仮定）

上記の金額から、老後は約2000万円が不足するという結果になります。

老後資金2000万円とは別に用意すべきもの

老後資金を年金とは別に2000万円用意しなくてはいけないというのも大変ですが、実はこの金額には介護費用が含まれていません。

LIFULL介護のデータによると、平均入居期間の5年で計算した場合の介護費用は下記のとおりです。

  • 有料老人ホーム：約1900万円
  • サービス付高齢者向け住宅：約1000万円

老後の生活費だけでなく、介護になって施設に入るための万一の費用も準備しておくとなると世帯によっては老後に準備すべき金額が4000万円、5000万円を超えてくる事も考えられますよね。

今回、お伝えした金額はあくまでモデルケースでの試算ですが、老後は2000万円さえ用意すれば大丈夫とは言い切れないようです。