定年といえば、60歳をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
しかし、近年では定年後に再雇用で働くという選択肢を選ぶ方も多くなってきましたよね。
私は、これまでファイナンシャルアドバイザーとして多くのお客様のファイナンシャル・プランニングを担当させて頂きました。
多くの方が、「定年後はゆっくりのんびりと老後を楽しみたい」と言われます。
しかし、そうしたのんびりした老後を過ごすためには「十分な年金と貯蓄」が必要です。
そこで、今回は定年を間近に控える60代の気になるお金の事について解説していきます。
60代の平均貯蓄は?
2020年12月に金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年(2020年)調査結果」による、60代の貯蓄額は下記のとおりです。
- 平均:1745万円
- 中央値:875万円
平均値は、一部の極端に大きな数値に引っ張られ実態より数値が大きくなりがちです。
一方、中央値というのは数値を小さい順に並べてちょうど真ん中にくる数値を指すため、より実態を表していると言えます。
実態に近いものを参考にしたいのであれば、中央値を参考にされると良いでしょう。
今は、年金だけで老後2000万円足りないと言われる世の中で「老後資金」として2000万円を目標に考えられる人も多いでしょう。
そう考えると、60代の貯蓄額は平均値と中央値で見ても2000万円には足りておらず、不安になるところです。