晴海フラッグは買いなのか?

最後に、「晴海フラッグは買いなのかどうか?」について検証していきたいと思います。

持ち家を検討している人には検討の価値あり

持ち家を検討している人、特にマンションを23区内に買おうかどうか検討している人にとって、晴海フラッグは十分検討する価値があると思います。

というのも、もし85平米くらいの4LDKを4千万円台で買おうとすると、都心へのアクセスを犠牲にして、たとえば柏や流山よりも遠くで探す必要があります。

しかし、このような郊外でマンションを買ったとすると、買った後に2割くらいは価値が下がることを覚悟しなければなりません。

その点、晴海フラッグの分譲単価は周辺相場よりも2割以上安く、中央区のマンションをこの分譲単価で手に入れられることは恐らく二度とないでしょうし、よほどのことがない限り資産価値の下落はないと思います。

むしろ、10年20年で2割以上価格が上がってもおかしくないと思います。

不動産投資の対象としては魅力がない

しかし、不動産投資の対象として買うのであれば、晴海フラッグはオススメしません。というのも、75平米前後の価格は6千万円くらいで、家賃の相場は月25万円前後になると思います。

毎月の管理費等を約5万円として、家賃からこれを差し引くと、実質の家賃は20万円で年間の家賃収入は240万円になります。すると、240万円÷6,000万円で利回りは4%ですから、インカム目的の投資としては全く魅力のない数字になります。

ただ、ニューヨークやロンドン、香港、シンガポールの利回りが2%台もザラであることを考えると、東京中央区なら将来的に利回り4%が3%になるくらいまでの価格の上昇幅はあると思います。

仮に実質利回りが3%になると、物件価格の6000万円は8000万円になるので、将来的に2割か3割くらいの値上がり幅はあると見て良いと思います。

まとめ

以上、今回は選手村で話題の晴海フラッグについて解説しました。

第1期の分譲と同様、第2期分譲も2~3倍以上の倍率になりそうな気がします。第2期でも50%は分譲しないでしょうし、分譲単価は売れ行きを見ながら調整されていくのが常です。

このプロジェクトに関しては、第3期、第4期と進むにつれて分譲単価が上がっていくのではないかと思います。

繰り返しになりますが、このプロジェクトは投資として見れば成り立たないですが、今まさにマイホームを検討していて、資産価値が減らない価値のある家を手に入れたいという人にとっては、中央区最後のお買い得プロジェクトになるかもしれません。

しかし、マイホームの購入については、買った後で後悔しないためにも、本記事で解説したような「不動産投資の視点」で考えることが極めて重要です。不動産投資については、不動産実務検定や宅建などで基本的な知識を勉強しておくといいでしょう。

また、マイホーム購入の是非については、永遠のテーマとしてあちこちで議論されていますので、色々な人の意見を聞いて、あなたの資産状況やライフスタイルに合った選択をしてください。

※本記事は、記事内で取り上げているプロジェクトの購入の推奨を目的としたものではありません。また、購入後の資産増加を保証するものではありません。

参考資料

浦田 健