中小企業の退職金はいくら?

東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)」を基に、中小企業の退職金の実態を見てみましょう。

大学卒(中小企業のみ)

  • 定年:1118万9000円

高校卒(中小企業のみ)

  • 定年:1031万4000円

前述した大企業の場合の退職金と比較すると、大卒であっても会社の規模によって1000万円程度の退職金の差があることがわかります。

退職金の学歴格差、どのように乗り越えるか

「退職金がもらえない、もしくは少ない」という場合において、否が応でも自助努力が必要となります。どのように乗り越えていけばいいのでしょうか。

ポイントは『長期』「積立』「複利」の3つです。この3つが活かせる方法や商品を選択し、資産形成を図っていくのが効果的です。

具体的な数字を用いて説明します。金融庁の「資産運用シミュレーション」を基に試算してみましょう。

<毎月2万円を30年間積み立てした場合>

  • 年率利回り0%の場合:720万円
  • 年率利回り3%の場合:1165万4738円
  • 年率利回り6%の場合:2009万301円

月2万円を30年間6%の複利効果が続いた場合、元金(720万円)の3倍近くにもなります。

この複利効果は運用期間が長くなればなるほど、雪だるまと同じ原理で大きくなっていきます。ですから、できるだけ、長い運用期間を確保する必要があります。

気づいたときが始め時ではありますが、金融商品にはリスクもありますから、信用できるFPやIFAに相談してみるのもよいでしょう。