株高傾向が続いていることから、少しの悪材料でも利益確定売りが出やすくなっています。国内では東京五輪が開幕しお祝いムードもあります。経済活動再開への期待も大きくなっています。
米国株に比べると日本株は割安感もあります。中には大きく戻す銘柄もありそうですので、チャンスをつかみたいところです。
直近の安値も割り込み、下降トレンドラインが完成
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。先週は営業日が3日間しかありませんでした。前週に25日線に上値を押さえられ、5日線も割り込んでしまったことから、これらを挽回できるかどうかがポイントでした。
実際には週初19日に窓をあけて下落、翌20日も下げました。21日には窓をあけて上昇して寄り付きましたが、チャートの形では陰線でした。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。下落が続きましたが、ローソク足の実体が短くヒゲが長くなっています。売りと買いの投資家が拮抗していることを表しています。
気になるのが、7月20日の安値(27,330円)が、目先の下値メドであった6月21日の安値(27,795円)を割り込んでしまったことです。これにより、6月15日の高値(29,480円)を始点とする下降トレンドが完成しました。
ただし、水平線でみると、その一つ前の安値である5月13日の安値(27,385円)付近で、しっかりと下げ止まっていることもわかります。
今週以降、この付近で下値を固めるようであれば、押し目買いの好機だったと考えて戻りに付いていけばいいでしょう。逆に、今週以降27,000円を割るような動きになれば、目線を下に持たざるを得ません。
まずは5日線を回復し、さらに25日線(28,500円付近)を回復できるかどうかが判断基準になります。25日線を上抜けるようであれば、6月15日の高値(29,480円)、さらには再度の3万円超えも見えてきます。
下原 一晃