長期化するコロナ禍は私たちの生活を大きく変えました。
とりわけ、仕事や収入面で大きな変化が起こったという方は少なくないでしょう。
帝国データバンクが2021年7月20日に公表した動向調査によると、2020年2月以降に発生した「新型コロナウイルス関連倒産」は1783件、うち2021年の倒産は934件とされています。また、3度目・4度目の緊急事態宣言の影響を受け、この数字は今後も増え続ける見込みであることについても言及されています。
仕事と暮らしは表裏一体。勤め先の倒産は、毎日の生活に直結します。単身世帯の方であれば、心細さはなおさら増すかもしれませんね。
今回は、金融広報中央委員会「令和2年(2020年)家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」から、いわゆる「おひとり様世帯」の貯蓄事情、とりわけ「貯蓄が少ない世帯」の割合にクローズアップします。
世代別「ひとり世帯で貯蓄ゼロ」の割合は?
さいしょに、同調査結果から、世代ごとの「貯蓄ゼロ世帯(金融資産非保有世帯)」の割合を見ていきます。
【世代別】単身世帯「金融資産非保有」の割合
- 20歳代:43.2%
- 30歳代:31.1%
- 40歳代:35.5%
- 50歳代:41.0%
- 60歳代:29.4%
調査対象全体:36.2%
「令和2年(2020年)家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」【表4】金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)より抜粋
単身世帯では、貯蓄ゼロ世帯がとても高い割合で存在することが分かります。とりわけ20歳代、そして定年間近である50歳代が高く、いずれも4割程度が無貯蓄である、ということになるようです。
続いて「貯蓄が100万円未満」の世帯の割合についても見ていきます。