保険は本当に必要か

まず、生命保険は必要でしょうか。専業主婦と乳飲児を養っているサラリーマンであれば、自分に万が一のことがあった時に遺された家族が路頭に迷わないように生命保険に加入する必要があるでしょう。

しかし、独身である場合や夫婦ともに正社員である場合には、自分が死んでも(悲しむ人はいるでしょうが)金銭面で路頭に迷う人はいないでしょう。退職金を受け取った元サラリーマンについても同様ですね。それならば、生命保険は不要ですね。

保険は、顧客が払った保険料の中から保険会社の費用や利益が出ているわけですから、顧客全体としては損な取引です。期待値がマイナスだ、と言い換えても良いでしょう。

したがって、保険に加入しないと大変困った事態に陥る可能性がある場合を除いては、保険に加入するよりも保険料を老後のために、あるいは万が一の場合の遺族のために、預金しておいた方が良いでしょう。

ただ、すでに加入している保険(貯蓄型)を途中で解約すると「解約手数料」がもったいないという場合もあるので、「これまで払った分はそのままにして、今後は払い込みを行なわない」といったことを相談してみても良いかもしれませんね。

損害保険についても、本当に必要か見極めてみましょう。自動車を運転する時の賠償保険は絶対に必要でしょうが、車両保険は必要でしょうか。自動車を盗まれたら小さな中古車を買えば良いので、路頭に迷うことはないでしょう。

医療保険は必要でしょうか。日本の健康保険制度は良くできていて、どんなに高額な治療を受けても自己負担額は限られているのです。したがって、医療保険に加入しなくても路頭に迷うようなことにはならないのです。加入を検討しているなら、「高額療養費制度」で検索をしてみて、それから決めても遅くないはずです。