ファイナンシャルプランナーの坂本綾子さんは、「お金のプロ」として活躍中の人気FP。実は社会人になってから何年もお金がなくて、カードの請求が来る前にはビクビクするような生活を送っていた時期があったそうです。
一念発起して貯蓄や運用について勉強、たくさんの知識と経験を得た坂本さんがが伝えたいのは「お金を使うこと自体が悪いのではない」ということ。自分の貴重な時間を使って稼いだお金ですから、必要じゃないものに無意識にダラダラとお金を使うことはやめにしたいですよね。
「使うときと使わないとき。このメリハリをしっかりつけられるようになったら、びくびくしないでお金を使えるようになります。前向きに大事にお金を使っていけると、人生が楽しくなります」と坂本さんは語ります。
終わりの見えないコロナ禍において、「シフトを減らされた」「契約が打ち切りになった」など、普段にもまして私たちの生活は不安定な状態に置かれています。苦しい状況が続いていますが、なんとかお金を貯めて、気持ちの安定した毎日を過ごせるための情報を坂本さんからお伝えします。
※本稿は、坂本綾子著『年収200万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!』(SBクリエイティブ)の一部を再編集した内容となっています。
まずは現実的に「生活費の3か月分」を目指そう
皆さんは、お金を貯めること、貯金をすること、節約することは「我慢」をしてやることだと、なんとなく思っていませんか?
「今日はこれをガマンしよう」「今日は安い服を買えたぞ」などなど…毎日を過ごしているなかで、切り詰められる部分だけを切り詰めているような感じで貯金をしていると、「いったいこのガマンをいつまで続ければいいのか」と不安が続きます。
貯金をすること自体を、「給料が振り込まれたあと、頑張って日々節約した結果、最後に残っているのが貯金」というイメージを持っていませんか。
期限と目標をあいまいにしたまま、「我慢」して節約して残った金額を「貯金」する生活をしていると、反動が出て、入ってきたお金を使い切ってしまうことにもつながりかねません。
貯金をするためには、期限を決める、目標を決める。これこそが精神衛生上、一番いいんです。
「先月は我慢できたけど、今月は使ってしまった」これを繰り返して、いつもギリギリでお金がない状態が続き、それが当たり前になっている。そういう状態は精神的にもよくありません。
貯金をスタートさせるには、まず「生活費3か月分の貯金をする」と自分にしっかり言い聞かせて始めましょう。
毎月の生活費の1割に当たる金額を貯金していくと、10か月で1か月分の生活費が貯まります。収入がゼロになっても1か月は生活できるのです、そう考えると、とてもシンプルな貯金の方法だと思います。
貯金はどうやってやるのが正解?
貯金の原則は先取りです。
例えば、手取りが月17万円の方ですと、最初の貯金目標は50万円が妥当です。これは3か月分の生活費として計算しています。
手取り17万円でほとんど貯金ができていないということは、生活費で月17万円を使いきっているということになりますから、つまり生活費が17万円ということです。
生活費17万円の3か月分は、17万円×3か月=51万円。1万円おまけで引いて50万円。これを貯金目標にしましょう。
貯金を成功させるには、「給料が振り込まれたら、まっさきに貯金をして、残った分から日々の生活費を出していく」ということが重要です。
例えば、月初の最初の1週間を頑張って、いろいろなものを切り詰めたとしましょう。そうやって急に生活を変えると、どうしてもストレスがかかります。
我慢するタイミングが増え、2週目には疲れてきます。そんな時、通りがかった駅ナカショップで洋服のバーゲンをしていることに気づいたとしたら…「今買えば節約になる!だって、どうせ後で買おうと思っていた服だもんね!」などと都合のいい理由を勝手にアタマがつくり出して、冷静に考えれば今すぐには必要のないような買い物をしてしまう…。
そして、買ったあとにお金を計算してみると、最初に貯めようと思っていた目標が現実味のない数字になってしまい、「まあ、来月からでもいいか!」と先延ばしして、いつの間にか元通りのカツカツの生活に戻ってしまう…。
人間は欲に弱いのです。そもそも人間はそうできているのです。
特に疲れてきたり、ストレスがかかったりすると、そういう原始的な欲に自分では気づかないまま動かされてしまいます。そうなってしまってはどんなに理性で抵抗してもダメ。理性まで援護射撃をする状態になりますから。これはダイエットでも同じことが言えます。
「欲には勝てない」前提で計画を考えることが成功の秘訣です。節約できなくて自分自身の期待を裏切ったとき、「私は節約できなかった」と自己嫌悪に陥って、それが繰り返されると「私は節約は向いていないんだ、できないんだ」と思い込んでしまうことになりかねません。
なので、給料が振り込まれた瞬間に、貯めようと思っている金額を貯めてしまった方がいいのです。着実ですし、貯金そのものが成功しやすいのに加えて、変に自己嫌悪に陥ってしまうことを防げます。
まとめ
いかがでしたか。最初は生活費の1ヶ月分を貯めてみてください。そうすれば徐々に貯金生活のペースもつかめてきます。それができたら、ぜひ3ヶ月分の貯金を目標に頑張ってみてください。
次回はお金の預け先や預け方についてお話しします。
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書籍概要
『年収200万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!』(SBクリエイティブ)
著者:坂本綾子(ファイナンシャルプランナー)
発売:2021年2月18日(木)
定価:1300円(税別)
著者プロフィール
坂本 綾子(さかもと あやこ)
ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定CFP(R))。熊本県生まれ。明治大学文学部卒業。20代は貯めては使ってしまう貯蓄リバウンドを繰り返していたが、29歳の時、女性誌の編集長命令で生命保険の記事を担当したことをきっかけに、マネーライターとして生活者向けマネー記事を取材・執筆するようになり、自らも実践。1999年ファイナンシャルプランナー資格を取得。2008年より情報サイト「オールアバウト」マネーガイドとして「預金・貯金」「銀行・郵便局」などの記事を執筆。2010年より独立した立場のFPとして活動を始め、家計相談やセミナー講師も行なっている。
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