日本各地で起きているワクチン接種予約システム関連のトラブル

では、「自治体での接種」についてはどのような状況でしょうか。

熊本市を例に挙げると、下記3つの予約方法を採用しています。

  • かかりつけ医で予約する
  • インターネットで予約する
  • コールセンターで予約する

その結果、高齢者を中心に「インターネットでの予約方法がわからない」という理由によって、コールセンターへの荷電が集中し、「つながりにくい」という状況になっているようです。

また、この予約についての混乱を逆手にとって「ワクチン予約代行」名目で個人情報や金銭を得ようとする詐欺も起きており、消費者庁・独立行政法人国民生活センターも注意喚起をしています。

そして、ワクチン予約代行といえば、サービス公開後に強い批判を受けて6月5日にサービス休止を発表した「コロナコール」が代表的です。

公式サイトの記述によると、「コロナコール」は機械的な自動リダイヤルを使用してワクチン接種受付ダイヤルに荷電し、利用者は成功報酬として1コール 550円(税込)をコロナコール宛てに支払うというサービスだったようです。

この「自動リダイヤルで荷電」という行為が、過剰なアクセスを複数端末から行う「DDoS攻撃(Distributed Denial of Service attack/分散型サービス拒否攻撃)」や、かつて一世を風靡した「ワン切り」とも似ており、その点でも強い批判が集まっていました。