所用で佐世保へ

所用で佐世保に出かけました。

佐世保市は人口25万人。米軍、自衛隊を抱え、佐世保重工業のドックがどんと構えます。一方、車で20分ほどの九十九島は穏やかで風光明媚な海洋リゾートです。ちなみに、JR佐世保駅は、JRで最西端の駅になります。

佐世保バーガーはボリューム満点でやさしいおいしさ

さて、せっかくの佐世保です。佐世保バーガーをいただかなければならないでしょう。さっそくご当地バーガーをオーダーしました。

手前に10円玉を置いてみました。この圧倒的なボリュームをご理解いただけるでしょうか。

柔らかなバンズにパティ、卵焼き、ベーコン、レタスがたっぷり。正直レギュラーサイズは大きすぎたかなと手に取った時には後悔しましたが、結局ペロリと平らげてしまいました。やさしいおいしさで、くせになりそうです。

佐世保バーガーの起源は昭和25年頃

地元の方にお聞きすると、佐世保バーガーの起源は米軍の海兵から作り方を教えてもらったのきっかけだったとのこと。昭和25年頃だったと言います。地元では比較的定着していたそうですが、全国的に有名になるには長い歳月がかかったとのことです。

佐世保と言えば昭和30年代の造船ブームで飛躍した佐世保重工業(以下、SSK)が長い間その代名詞でした。最盛期には工員が街に溢れ、その名残をアーケードでつながった全長約1キロの三ケ町商店街と四ケ町商店街にとどめています。これは直線のアーケード商店街として日本一の長さと言われています。

SSK、今は名村造船の完全子会社に

SSKはその後オイルショックによる造船不況で一時、来島どっくグループの傘下に入るなど難しい経営のかじ取りを迫られました。そして2014年10月、SSKは佐賀県伊万里市に拠点を構える名村造船所(7014)の完全子会社になりました。

佐世保バーガーのブレイクは平成に入ってから

佐世保バーガーが全国的に認知されてきたのは平成になってからです。地元の方によると、1つにはNHKの朝の連続テレビ小説「てるてる家族」(2003年9月から放映)に取り上げられたことがあるようです。さらに、2005年の映画「釣りバカ日誌16」にも登場したとのことです。このあたりから、徐々にブランドが定着していったと言われます。

このように、佐世保バーガーは関係者の地道でしかも首尾よいアピールが効いて知名度を上げていきました。先ほどのNHKの朝ドラの放送期間が、近隣のハウステンボスによる会社更生法適用申請の時期に重なることも、偶然でしょうが因縁を感じます。

現在の佐世保を象徴する3つの顔とは?

ちなみに、筆者が考える佐世保の現在の顔とは、軍港、佐世保バーガー、ジャパネットたかたです。観光、グルメを象徴する佐世保バーガーに加え、サービス産業を象徴するジャパネットたかたを見ると、佐世保の街のしなやかさを感じずにはいられません。

佐世保にはアジアから大型客船がたびたび寄港し、多くの観光客が市内やハウステンボス、長崎などを訪問しているそうです。観光都市として新たな発展をする佐世保に期待したいと思います。

 

LIMO編集部