もう一つの可能性としては、「世界中の株を広く持っているので、世界経済の将来に強い関心があり、環境悪化により世界経済が悪影響を受けるのを避けたい」ということが考えられます。

もっとも、自分だけが環境企業に投資したくらいで環境が改善して世界経済への悪影響が避けられるのか、そもそも環境企業への投資は環境を改善するのか、といった問題は残ります。

心美しい投資が良い結果をもたらすとは限らない

機関投資家はともかく、多くの個人投資家が美しい心で「儲からなくて良いから地球環境に貢献したい」と考えて太陽光企業に投資するとします。それによって、太陽光企業の株価は上がり、株式益利回りは下がるでしょう。

そうなると、今まで太陽光企業の株を持っていた強欲な投資家たちは、相対的に株式益利回りの高い石炭企業の株に乗り換えるでしょうから、結果としては株価に大きな変化が起きないかもしれません。

ちなみに、ここで強欲投資家というのは、地球環境のことなど考えずに自分の利益だけを追求する人、という意味には限りません。株式投資では地球環境のことなど考えずに大いに儲けて、その儲けで省エネグッズを買おう、という人も含めて考えることとします。

仮に、人々が太陽光企業の株を買えば、多少は太陽光企業の株価が上がるとしましょう。そうなれば、石炭企業の経営者は「我が社も太陽光企業に変身すれば株価が上がるだろう」と考えて変身するかもしれません。

しかし、「石炭で作られた電力の方が安いなら、そちらを買いたい」と考える消費者は減らないかも知れず、そうなれば残った石炭企業はライバルが減った分だけ利益が上がり、株価も上がるかもしれません。