なお、航空機・航空機エンジンは「その他の事業」に含まれるのですが、「2020年度連結決算の概況」で気になる記載があったので最後にその点について触れます。
同資料内「2020年度第4四半期決算(3ヵ月間)の連結業績概況および各事業の状況」の項目において、「ライフクリエーション事業およびその他の事業」は下記のような状況でした。
営業損失:30億円(前年同期比133億円の改善)
なお、その他の事業に含まれる航空機および航空機エンジンの営業損失は78億円
航空機・航空機エンジンの営業損失について特に注釈がある点に着目しました。
先述の通り、販売実績で明るいニュースが出ていることは良いことですが、最終的に事業単体で収益化できるかが重要です。直近の経営実績で足元の体制を固めつつ、宇宙領域などの新しい事業領域で成果を出すことでホンダが「存在を期待される企業」であり続けられるか、期待を込めて注視していきたいと思います。
参考資料
- 本田技研工業株式会社「社長就任会見 代表取締役社長 三部 敏宏スピーチ概要」
- 本田技研工業株式会社「『HondaJet』が4年連続でカテゴリートップのデリバリー数を達成」
- General Aviation Manufacturers Association “General Aviation Aircraft Shipment Report (2020 Year-End)”
- 本田技研工業株式会社「募集職種一覧」
- 本田技研工業株式会社「2020 年度決算 及び 2021 年度通期業績見通しを発表」
當瀬 ななみ