「老後には2000万円が不足する?!」金融庁が2019年6月に出した衝撃のレポートをきっかけに、話題になったことを記憶されている方も多いのではないでしょうか。現役で働いている方でも、老後が不安になった方も多いでしょう。
ただ、2000万円をどう貯めていけば描けず、途方に暮れてしまう方も少なくないと思います。「退職金制度があるから大丈夫」と安易に考えていると、老後の生活が不自由になる可能性も。
そこで、今回は会社員の退職金がいくら受け取れそうか、そして退職金の有無に関わらず、老後が不安な方がどうすればいいかを解説していきます。
退職金は「勤続年数」と「学歴」で決まる!
退職金をいくらもらえるかは、勤続年数と学歴によって決まります。
日本経済団体連合会が2019年4月に公開した「退職金・年金に関する実態調査結果」を見ていきます。学歴別の退職金(学校卒業後すぐに入社し、その後標準的に昇進・昇格した者を対象に算出)が、以下のように示されました。
標準者退職金
- 大学卒(総合職):2255万8000円
- 高校卒(総合職):2037万7000円
- 高校卒(生産・現業):1817万2000円
※退職金額は、「退職一時金のみ」「退職一時金と年金併用」「退職年金のみの場合の額」を合わせて、単純平均したもの。各項目で集計企業数が異なるため、比較する際は注意が必要です。)
総合職であれば、大学卒、高校卒では200万円の差があるものの、退職金は2000万円の大台を超えています。
一方、高校卒でも、生産・現業(販売や運送など管理職や事務職、研究職以外の職種)は2000万円には到達していません。
ここからは、勤続年数別にみた退職金を見ていきましょう。勤続年数が何年あれば、退職金が2000万円の大台にのるでしょうか。