2021年4月26日に発表されたJSRの2021年3月期通期決算。売上収益は対前年度比▲5%減、コア営業利益は同▲22%減、親会社の所有者に帰属する当期利益は551億円の損失となった。全体で見れば、減収、当期純損失という結果だった。
2020年度の半導体材料事業は好調
ただ、その中でも、半導体材料事業を含む「デジタルソリューション」セグメントは好調で、売上収益は対前年度比+5%増、コア営業利益は同+12%増となった。
半導体材料の内訳でいえば、対前年度比、以下の通り。
- ArF:+5%程度
- 多層材料:+15%程度
- その他リソグラフィ材料:+20%程度
- CMP材料:+15%程度
- 洗浄剤:+10%程度
- 実装材料:+10%程度
リソ関連、多層材料などの売上収益が中でも好調。
会社からのコメントのハイライトは以下の通り。
- メモリー、ロジック向け好調
- 主要顧客の先端デバイスが立ち上がり、最先端フォトレジ中心に堅調
- 最先端向け洗浄剤や実装材料も順調
2021年度の見通し
2021年度の見通しとしては、売上収益は対前年度比+5%増、コア営業利益は2倍を予想している。
また、デジタルソリューションセグメントの売上収益は対前年度比+6%増、半導体材料は同+8%増の見通しとなっている。
コア営業利益に関してはデジタルソリューションセグメント以外では、エラストマーが営業損失から営業黒字へ、またライフサイエンスも増益を見込んでいる。