退職金は年々減っている

続いて、同調査より過去5年ごとの1人平均退職給付額(大学・大学院卒)の推移を見ていきましょう。

前述した平成30年の調査では対象者に複合サービス事業が追加されたため、ここでは比較のため算出された数字である1788万円を用います。

出典:厚生労働省「就労条件総合調査」を基に編集部作成

2003年に2499万円だった退職金の平均額はこの15年間右肩下がりで、約700万円も減少しています。また、過去最も退職金が多かった1997年の大卒の定年退職金の平均額(男性)は2871万円。なんと21年間で1000万円程度の減少となります。

現役世代の私たちが退職を迎える頃には、さらに退職金の額が減ってしまうかもしれません。定年退職でたっぷり退職金をもらって、老後をのんびり暮らすというプランは現実的ではないといえそうです。