いまどきの退職金事情
多くのサラリーマンのみなさんにとっては、年金とともに老後生活の柱となる退職金。実は近年は減少する傾向にあります。
金融審議会のレポートによると、平均退職給付額(全規模)はこの20年ほどで1000万円以上も低下しています。また、同時に退職金のそのものを設けない企業の数も増えているのです。
転職や独立などでキャリア・収入アップを図る人が増えたこんにち。国が示した「働き方改革」のなかでも、企業が各職種の即戦力を求める「ジョブ型雇用」が注視されています。
勤続年数が「モノをいう」従来の退職金制度の存在自体を見直し始める企業は、今後よりいっそう増えていくかもしれませんね。
とりわけ30代、40代といった若い世代のみなさんは、老後資金を自助努力で準備していく視点を持つことが求められそうです。
さいごに
「毎月の住宅ローンや教育費のやりくりだけで精一杯。老後資金にまで手が回らない」
働き盛りの若い世代のみなさんからは、そんな声もちらほら聞こえます。
とはいえ、お金を「貯めて・増やす」ためには、時間をかけてコツコツ運用していく心構えがたいせつです。
資産運用は、運用期間が長いほどリスクが軽減し、リターンが安定する傾向があります。複利の力を借りて雪だるま式にお金を育てていくことに繋がります。
貯蓄の進捗状況や、老後資金の準備に心配ごとがある場合は、お金の専門家のアドバイスを受けてみるとよいでしょう。
あなたとご家族のライフスタイルに合う、無理のないお金の育て方が見つかるきっかけになるかもしれません。
参考資料
- 日本経済団体連合会「退職金・年金に関する実態調査結果」(2018年9月度)
- 金融審議会市場ワーキング・グループ「高齢社会における資産形成・管理」
- 厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」(2018年)
「平成30年就労条件総合調査」について
調査対象:日本標準産業分類(平成25年10月改定)に基づく16大産業(製造業や情報通信業、金融業など)に該当する産業で、常用労働者30人以上を雇用する民営企業(医療法人、社会福祉法人、各種協同組合等の会社組織以外の法人を含む)となっており、ここからさらに、産業、企業規模別に層化して無作為に抽出した企業が調査対象。
調査客体数:6405 有効回答数:4127 有効回答率:64.4%