株式市場の振り返り-一夜にして“まじトラ”への期待感が高まり、株式相場は大幅反発
2016年11月10日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 17,344円(+1,092円、+6.7%) 爆騰
- TOPIX 1,376.3(+75.1、+5.8%) 爆騰
- 東証マザーズ総合指数 873.0(+43.6、+5.3%) 急騰
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,935、値下がり銘柄数:48、変わらず:3
- 値上がり業種数:33、値下がり業種数:0
東証1部の出来高は32億33万株、売買代金は3兆4,125億円(概算)となりました。前日よりやや減少となりましたが、それでも連日の大商いです。“まじトラ”に対する期待が高まった結果、NY株式市場の大幅高と円安進行を受ける形で日経平均株価も急反発となりました。日経平均株価の終値の上昇幅は今年最大、上昇率は今年2番目です。
結局、大統領選を挟み、たった1日で“行って来い”相場の典型例となりました。11日(金)もこのトレンドが続くのかどうか注目されます。ただ、楽観し過ぎると大火傷を負う懸念もあります。
一方、東証マザーズの出来高は3,811万株、売買代金は720億円となりました。総合指数は大型株同様に急反発となりましたが、出来高・売買代金とも大幅減少となり、閑散相場に逆戻りです。“まじトラ”に期待する資金流入が大型株へ向かった煽りを受けた形です。
何か資金流入のきっかけになるような材料が欲しいところですが、目立ったIPO案件も少なくなるため、まだ難しい状況が続く可能性が高いようです。
主力株が軒並み急騰する中、建機株、建設株、金融株が値を飛ばす
個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)、ファナック(6954)など日経平均株価への寄与度の大きい銘柄が軒並み急騰しました。
また、トランプ次期大統領が勝利演説の中でインフラ更新投資を掲げたことを受けて、建機株のコマツ(6301)、日立建機(6305)がともに年初来高値を更新しました。さらに、清水建設(1803)などの建設株、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など金融株も値を飛ばしました。
一方、食品株に下落が目立ち、明治ホールディングス(2269)が急落し、日本ハム(2282)も安く終わりました。
新興市場でも、主力銘柄や注目銘柄は軒並み大幅高となりました。特に、前日も健闘したユーザベース(3966)が値を飛ばしてストップ高となっています。
また、前日に筆者も訪れた串カツ田中(3547)が反発し、串カツ人気の根強さを見せました。時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)が値を飛ばし、CYBERDYNE(7779)も大幅上昇で引けています。
青山 諭志