漫画家の祭さんは、おみくじちゃんとあみだちゃんというチンチラの母子、元保護チンチラの福くん、デグーの棟梁ちゃんというネズミさんたちと一緒に生活しています。

祭さんのおうちに来た当初は、チンチラにとってのお風呂である『砂浴び』が全くできなかった福くん(84話参照)ですが、大の砂浴び好きに変身。今ではすっかりマスターし、プレイバスに入ってコロコロ、コロコロ、砂の上を転がっています。

しかし、砂浴びの砂もプレイバスも、そのままでは汚くなってしまいます。特に福くんの場合、砂浴び中にオシッコをしてしまう癖があり、毎日拭き取ってはいるものの、新品だったプレイバスは気がつけば尿石でガビガビの状態に。

そこで祭さんは、福くんのプレイバスをクリーニングしようと思い立ち、「ちょっと、貸してねー」と福くんのケージから、プレイバスを取り出します。

汚れた砂を捨て、バスルームでプレイバスをペット用の尿石取りに漬けた祭さん。汚れが落ちるまでの15分間、じっとしているのももったいないということで、自分の用事をして待つことににしました。

バスルームから出て、チンチラさんたちのケージの前を通ろうとしたところ、福くんが、もの言いたげな表情で「プェ…」と声をあげます。気にすることなく通り過ぎる祭さん。

そして今度は、用事を済ませた祭さんがトイレに行こうとすると、またも「ポキュ…」と声をあげて、祭さんを追いかけるしぐさをする福くん。さっきより切羽詰まった感じの声に、さすがに無視できずに目をやると、すでに福くんの表情は悲しげで、目はウルウル状態…。

どうやら、福くんは、祭さんに大好きなプレイバスを取り上げられてしまったと勘違いしたようです。