GA technologies、マーケットプレイス構想を見据え、商品調達を拡大 他事業のシナジー創出、業界全体のDXを推進

2021年3月15日に行われた、株式会社GA technologies 2021年10月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社GA technologies 代表取締役社長CEO 樋口龍 氏
株式会社GA technologies 執行役員 CPO/イタンジ株式会社 代表取締役 野口真平 氏

PHILOSOPHY/VISION

樋口龍氏(以下、樋口):みなさま、こんにちは。GA technologies代表の樋口と申します。私より第1四半期の決算説明をします。まず、弊社の理念とビジョンからご説明します。

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弊社は2013年に設立しました。スライドに、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」とあり、創業から不動産がベースの会社ですが、不動産以外の領域も今後行っていくという思いがあり、理念に「不動産」は入れていません。

そして、ビジョンは「世界のトップ企業を創る。」であり、我々が目指しているビジョンはグローバルカンパニーを作ることにあります。

そのため、小さな成長、成功は一切求めていません。このような中で、弊社の事業内容とマーケット規模のお話をしたいと思います。

GA TECHNOLOGIES GROUPの事業構成①

まず、弊社の事業概要ですが、スライド左側に記載している「借りる」ITANDI事業、スライド中央には「借りる・買う・売る・リノベする」Living事業、そして、スライド右側に「投資する」iBuyer事業と、大きく3つあります。これらの事業が、これまでの日本では分業制でした。

要は、借りるなら借りる会社に行きます。また家を買う、家を売る、リノベをするのならそのような会社に行き、投資は投資物件を販売している会社に行っていました。我々の1つの特徴でもありますが、このようにそれぞれが分業制だったものを、ワンストップですべて行います。不動産のありとあらゆるものを提供できるのが、GAグループの大きな強みです。

その中でBtoCの分野に関しては「OHEYAGO」、売買・投資の領域は「RENOSY」でプロダクトを提供しています。

2つ目の特徴として、我々はBtoC事業だけではなく、BtoB事業も行っています。不動産はコンビニ・歯医者よりも多く12万社もあると言われています。その12万社に対して、我々がBtoCで培ったプロダクトを、BtoB向けにSaaSで提供します。これが管理会社向けの「ITANDI BB」で、賃貸仲介会社向けは「nomad cloud」となります。そして、売買仲介会社には「RENOSY X」が、SaaSのプロダクトを提供しています。

GA TECHNOLOGIES GROUPの事業構成②

3つ目の強みは「RENOSY」「ITANDI」ともに一気通貫で業務を行っているということです。スライド上段の「RENOSY」をご覧ください。これまでの不動産テックと言われる会社は、不動産を借りたい、買いたい時に、メディア、ポータルサイトで検索するのが一般的でした。そのあとに、実際に不動産会社に問い合わせて、申し込み、契約、アフターフォローとなりますが、こちらも従来は分業制でした。

GA TECHNOLOGIES GROUPの事業理念

これまでは、ポータルサイトと実業の会社が分業していましたが、そこを「RENOSY」は一気通貫ですべて行います。「ITANDI」についても、物件検索、内見予約、申し込み、契約、退去など分業制だったものを一気通貫ワンストップで提供しており、我々の3つ目の強みになっています。

GA TECHNOLOGIES GROUPのサービス構成

スライドは我々のサービスラインナップになります。

まず「RENOSY」はお伝えしたようにBtoC向けで、「OHEYAGO」はBtoC向けの賃貸サイトです。そして、リアルタイム不動産業者間サイトは、BtoB向けの業者間サイトになります。また、インバウンドのBtoCサイトも運用しています。

対象はリアルの市場

我々がなぜワンストップ、一気通貫で行っているかについてご説明します。今一度この不動産テックのマーケットを認識していただきたいのですが、不動産テック領域は従来、広告型ビジネスしか存在していませんでした。

しかし、不動産については不動産の広告マーケットも当然重要ですが、それ以上にリアルの不動産取引、リアルの不動産仲介がかなりのビッグマーケットとして存在しています。

ですので、我々はメディアを持ちながら自社で実業を行っています。不動産テックの場合、リアル市場が圧倒的に大きいので一気通貫で実業まで行っています。

現にグローバルの不動産テックの流れとしても、広告事業を行いながらも、自社で実業を行い、このビッグマーケットを取りにいくのがトレンドになっています。

20年ぶりに起こる不動産業界のパラダイムシフト

新型コロナウイルスの影響により、20年ぶりに不動産業界にパラダイムシフトが起こっています。まず第一次不動産デジタル化は、お伝えしているとおり、1995年に「Windows95」が出たことにより、それまではチラシ・店舗で不動産の借り手・買い手を集めていたものが、インターネットに置き換わりました。それは1995年以降のことです。

しかし、不動産は集客の効率化だけではなく、それ以降の第二次デジタル化が非常に重要です。要は、集客をWeb化するだけでなく、その後に家を借りる・物件を内覧する・申し込みをする・契約するといった領域が20年間アナログでした。

こちらが不動産の第二次デジタル化の流れで変わろうとしています。その領域について、賃貸・売買ともにすべて行っているのが、我々GAグループになります。

我々がリアル市場にテクノロジーを入れることにより、第二次デジタル化において、今まで効率化されていなかった47兆円のビッグマーケットが効率化されていきます。

不動産取引のオンライン化に関する政府の動向①

そして法律においても、我々のグループ「ITANDI」が行っている賃貸の電子化について、今期、法案が改正されると言われています。売買領域においても、非対面の電子契約・重説も今後行われていくと言われているように、国が電子化に向けて後押しをしている、まさにパラダイムシフトが起こっている状況になっています。

GAグループのアドバンテージ

我々のグループは577名いますが、その中で、テクノロジー人材の割合は約30パーセントです。こちらについてもこれまで以上に認識していただきたいのですが、 従来の不動産業界はリアルな設計・リアルな不動産を扱っているメンバーしかいませんでした。もしくは、(実業を行わない)テクノロジー人材のみの会社でした。

しかし、我々の最大の強みは、リアル人材ならびにテクノロジー人材の両方がいるということです。どちらの領域に関しても、リアルであればリアルの人材のみ、テックであればテックの人材のみであることが多い中で、この両方の文化を融合させてプロダクトを作っていくことは、並大抵のことではありません。ここに関しては非常に苦労してきました。しかし、ネットとリアルの人員が融合することによって、今では社内・社外含めて約40のプロダクトを作ることができました。

1.5兆円のコンパクトマンション投資市場全てを取るために、1Qは体制を整えた

そして、今回は新しく「マーケットプレイス構想」を発表します。なぜ、このタイミングで「マーケットプレイス構想」を発表させていただくかお伝えします。それは、我々が目指しているのは小さな成功ではなく、何兆円・何十兆円と言われるこのビッグマーケットを取ることであり、そのためには、この「マーケットプレイス構想」が非常に重要だからです。

まず、ターゲットとしているのは、コンパクトマンションの投資市場で、1.5兆円あります。ですので、前期ならびに今期の第1四半期に関しては、小さな成功ではなく、この1.5兆円のコンパクトマンションの市場シェアを、5パーセント・10パーセント・20パーセント・30パーセントと、過半を取るためにさまざまな手を打ってきました。

そして真に目指すは、中古マンション投資市場13兆円

そしてその先には、中古マンション市場、約13兆円の取引をGAグループがすべて取るという意味合いのもと、この「マーケットプレイス構想」を発表します。

GAテクノロジーズの戦略(マーケットプレイス構想)①

スライドにある事業概要図を見ていただきたいのですが、まず我々は「RENOSY」というプロダクトを活用しています。

このプロダクトの特徴はワンストップということです。そのため、「家を買いたい」「家を売りたい」「家を借りたい」「投資したい」ということが、「RENOSY」に来ていただくとすべて実現します。その中でもお問い合わせが一番あり、成約が一番伸びているのが「RENOSY iBuyer」事業で、投資をしたい顧客です。

我々は投資物件を購入する顧客を、月間約2,500名から3,000名ほどこれまで集めてきました。物件の買い手を2,500名から3,000名集めてくるということは、裏側にサプライが存在します。

このサプライですが、物件の調達に関しては不動産事業者は約12万社あるため、ここから我々は情報を集めてきました。12万社もあるので、今後、サプライに関しての調達もその12万社から行います。

一方で、我々の最大の強みは、BtoC・テクノロジーがあることです。そのため、「買いたい」という2,500名から3,000名の顧客だけではなくて、実質的に「売りたい」顧客を「RENOSY」上で集めてきます。そうすることにより、売り手・買い手がすべて「RENOSY」でマッチングできる状況になります。

売り手・買い手も個人です。その個人が「RENOSY」のマーケットプレイス上でスピーディにマッチングしていくことにより、顧客が増えます。

他事業とのシナジーを見ていただきたいのですが、売り手・買い手はお伝えしたように個人です。その売り手・買い手が、基本的に自分で住む家を買う・自分で住む家を売る・自分で住む家をリノベするのが、RENOSY Living事業です。

このため、投資物件を買う・売る顧客が「RENOSY」で集まれば集まるほど、個人の買い手・売り手が集まり、個人が実際にRENOSY Living事業につながってきます。

そして「神居秒算」は、中華圏最大のインバウンド不動産投資プラットフォームです。月間で約1,000名の香港・台湾(含む中華圏)の方々が、「家を売りたい」もしくは「投資したい」ということで集まってきます。

そこに関しても買い手・売り手で物件を獲得することにより、「神居秒算」の海外の買い手・売り手に対するサプライの供給も、どんどん出てきます。さらに売り手・買い手の個人を獲得することにより、例えば、そこに関連する保険の商品を、売り手・買い手の両方に提供できます。

そして、その分野が高速で回ることにより、今度は「RENOSY X」ならびに「ITANDI」、12万社ある不動産会社にも、我々の実業のノウハウを提供できます。マーケットプレイスの売り手・買い手が指数関数的にどんどん増えることによって、Living事業、海外、他事業、そしてBtoBにつながってきます。

このような世界観を目指しています。お伝えした1.5兆円のマーケットをすべて取り、そして、その先の13兆円のマーケットをすべて取るというのが、我々の戦略であり、目指している姿になります。

マーケットプレイス構想への着手

その結果、「マーケットプレイス構想」に着手する上で、もともとiBuyer事業でご説明した、買い手を獲得するための人員約15名を、戦略的に、サプライならびにCSの強化に当てるために異動させました。セールス人員に関しては約15名減っていますが、会員数は伸びています。

iBuyerセールス採用施策

人員に関しては戦略的に異動はさせたものの、iBuyer事業の買い手のエージェントも必要なので、期末に向けては約100名の人員を計画しています。

RENOSY iBuyer事業 市場ポテンシャル

繰り返しになりますが、なぜ我々が1.5兆円、13兆円のマーケットを取るために、「マーケットプレイス構想」で人員の配置を変えるかについてお伝えします。スライドに記載しているように、約50平米未満のコンパクトマンションは、約57万戸もあります。TAMで言ったら膨大です。そのうち、弊社が管理しているものは約7,000戸しかありません。ですので、「この57万戸の流通を、我々はすべて取る」という思いのもと、この戦略を発表させていただいています。

コンパクトマンション市場動向

昨今では、コンパクトマンションの流通量は右肩上がりに伸びています。日本は人口減少局面と言われていますが、単身者・DINKSは増え続けています。その結果、コンパクトマンションの流通量が増えています。

不動産購入層のポテンシャル

不動産購入層に関しても、我々のオーナー数は約3,800人です。そして、日本の就業者は5,000万人から6,000万人おり、その中でもファイナンスを使い、不動産を購入する層は1,550万人もいます。物件・買い手ともに、まだまだビッグマーケットが存在しているため、このタイミングで戦略の見直し、新しい戦略を立てることにより、この大きなマーケットを取りに行くことになりました。

不動産投資市場

こちらがお伝えしているマーケットになります。

事業構造の概要

事業構造としては、ITANDI事業、RENOSY X事業、RENOSY iBuyer事業・RENOSY Living事業でしっかりとマーケットを取り、ITANDI事業・RENOSY X事業という粗利が高いビジネスで、BtoBで業界に貢献し成長していくというのが、我々が目指している姿です。

FY2021.10 1Q 業績ハイライト(連結)

業績になります。売上高は約120億円、粗利益は18億円、営業利益は約6億円の赤字となっています。売上高は前年比約23パーセント増、粗利益は7パーセント増です。こちらも前四半期に発表していますが、先ほどからお伝えしているように、第1四半期は戦略的に投資を行い、第4四半期に売上ならびに営業利益を獲得するというのは、今期も変わりません。

さらに今期に関しては、お伝えした大きなマーケットを取るためにしっかりと屈み、よりジャンプできるようにするために、今までにない投資をしています。

FY2021.10 1Q 事業別サマリー

こちらは記載のとおりです。

FY2021.10 1Q 業績進捗率推移①

売上高の進捗については約14パーセント増で、粗利益はご覧のとおりです。

FY2021.10 1Q 業績進捗率推移②

EBITDAと営業利益の進捗率になります。

FY2021.10 1Q四半期推移①

売上高の進捗率は前年比約23パーセント増、売上高総利益に関しては前年比約7パーセント増になります。

FY2021.10 1Q四半期推移②

こちらはご覧のとおりです。

FY2021.10 1Q 販管費推移

販管費に関しては、我々は積極的にM&Aを行っていますので、のれんならびにオフィスを増床したことにより、増加しています。

FY2021.10 従業員数推移

人員に関しても、前年比約45パーセント増で、採用は順調に進んでいます。こちらに関しても、新型コロナウイルスでパラダイムシフトが起きているタイミングなので、マーケットをしっかりと取りにいくために、採用は積極的に行っています。この「採用が難しい」と言われている中で、4月には新入社員、約75名の新しいメンバーが入社します。

損益計算書サマリー(連結)

損益計算書はご覧のとおりです。

貸借対照表サマリー(連結)

貸借対照表もご覧のとおりになります。

ビジネスモデル①

RENOSY iBuyer事業に関しては、先ほどお伝えしたように、売り手・買い手を高速でマッチングすることにより成約数を伸ばし、iBuyer、「神居秒算」、ならびに保険事業につなげていくかたちになります。

同業他社に比べ圧倒的な在庫回転期間

そして、最大の特徴は在庫回転期間です。これは創業から変わりませんし、これが我々の強みです。売り手ならびに買い手をテクノロジーで獲得することによって、この在庫回転期間になっています。

RENOSY iBuyer事業の重要な指標

iBuyerのKPIは、変わっていません。会員、セールスの人員と一人当たりのARPAが伸びることにより、成約件数は伸びていきます。

RENOSY会員数および成約数 四半期推移

会員数、成約数もご覧のとおりの推移になります。成約数がYoYで11パーセント増なのは、お伝えしたように、CS、サプライの強化による人員の戦略的な変更によるものです。

iBuyer事業 セールス人員数推移およびARPA推移

人員に関しても先ほどご説明したとおりです。

ビジネスモデル②

Living事業については、これはiBuyerではなく、スライドに記載しているとおり「借りる」「貸す」「買う」「売る」と言われるワンストップの事業の1つになります。iBuyerではなく、RENOSY Living事業を、RENOSY iBuyerで、売り手、買い手の顧客を獲得すればするほど、実際に家を借りる、家を売る、家を買う人が獲得できます。

ですので、マーケットプレイスを拡大すればするほど、RENOSYのLiving事業の顧客を獲得できます。

RENOSY Living事業の強み

その結果、現在、「RENOSY」のプロダクトに関しては、月間PVは約280万、UUに関しても80万まで拡大しています。このメディアの強化についても、マーケットプレイスの向上を図っていくことにより、月間PV、UUのさらなる向上を期待できます。

続きまして、ITANDI事業になります。

ビジネスモデル③

野口真平氏:ITANDIに関しては、私、野口よりご説明をします。まず、ITANDIのビジネスモデルに関してです。スライド左側に記載している、2つのSaaSビジネスにおきましては、管理会社、仲介会社の賃貸不動産会社からサブスクリプション型で月額利用料をいただいています。この2つのサービスに関しては、すでに収益フェーズの事業となっており、安定成長ができています。

残りの事業に関しては、現時点で投資フェーズの位置付けとなっており、今後、さらなる成長に向けて投資を実施しています。3つ目の業者間リアルタイム物件データベースの「ITANDI BB」、そして4つ目のセルフ内見型賃貸サイト「OHEYAGO」、最後に、付帯サービス事業を行っています。

ITANDIの事業系統図 電子申込を足掛かりに事業拡大

これらのサービス、事業の系統図をご説明します。まずスライド左端のBtoBのSaaSの拡販、これは賃貸管理会社向けにご提供をしているサービス群ですが、これらのサービスの拡販を通じて、収益化、ならびにリアルタイムな物件データベースを獲得しています。

このリアルタイムな物件データベースをどちらに使っているのかをご説明します。横にある「ITANDI BB」は、仲介会社が閲覧できる業者専用のサイトですが、このサービスにおいて、閲覧数、ならびに登録数が増加すると、BtoBのSaaSのサービス自体が底上げされるようなシナジー効果を持っています。

また、この業者間サイトだけではなく、リアルタイムな物件データベースを、消費者、BtoCでも活用をしており、こちらが「OHEYAGO」というサイトになっています。ですので、当社の事業戦略としましては、BtoB、SaaSの拡販を通じて物件データを獲得しており、それを業者間サイト、ならびに消費者向けサイトでコンテンツとして提供しています。

特にスライドの中心に位置している「ITANDI BB」に関しては、仲介業者からのアクセスが増えれば掲載のメリットが増し、掲載数が増えていくと、閲覧数が伸びてくるといったネットワーク性を持っています。

ITANDI BBとは

あらためてご説明します。なぜ、「ITANDI BB」が業界から支持いただいているかと言いますと、1つ目に、物件確認の必要がない、リアルタイムなデータベースで構築されているという点があります。

2つ目は、不動産会社にとって業務効率化が実現でき、ワンストップでオンライン化が可能になることです。そのような2つの点をご評価いただき、賃貸の管理会社は物件を掲載し、そして、仲介会社はこのサイトをご覧いただくといったサイト構成となっています。

ITANDIの強み

また「ITANDI」の強みとしては、大きく3つあります。1つ目は、これらSaaSのサービスに関しては、不動産会社からのご評価が非常に高く、私どものグループで実業を営んでいるため細かいサービスの仕様設計が実現でき、チャーンレートが低く抑えられていることにあります。

2つ目は、電子申込みの業界導入社数が2年連続No.1ということです。私どもの提供するSaaSの中で、電子申込みは戦略的に重要な位置づけとなっています。こちらのサービスは、電子契約が可能になったタイミングで、それらのサービスをさらに普及させてくれる成長のドライバーという位置づけとなっています。

3つ目に、「ITANDI」のサービスの中でもSaaSの収益化が足元ではメインとなっており、高いストックビジネス比率が実現できています。安定した収益構造によって、積極的な投資が可能になっています。

ITANDI事業の重要な指標

4つのKPI、ITANDI事業で重要視している数字を、順にご説明します。

管理会社向けSaaS KPI推移

管理会社向けのSaaSに関しては、月々の売上MRRがKPIとなっています。まずMRRの推移は、YoYで31パーセントの成長となっており、安定的に成長できています。

契約社数推移はYoYで107パーセントの成長で、倍以上の成長となっています。この契約社数の伸びに対して、MRRが成長率として低くなっています。理由は、管理会社向けのSaaSは付帯サービス利用が条件で、無料提供しているためですが、契約社数の伸びが大きく成長している状況です。

このサービスのチャーンレートは0.54パーセントと、非常に好調に推移しています。

仲介会社向けSaaS KPI推移

仲介会社向けのSaaS「nomad cloud」に関しても、YoYで32パーセント成長と、これまでの成長率よりも大きく成長しています。特にセールス人員強化により、契約社数が大きく伸長しています。契約社数はYoYで103パーセント成長と、社数が倍以上の成長となっています。

これらのサービスは、ご契約いただいた時点から導入までに若干のタイムラグがあるため、まだ完全に収益にヒットしていませんが、契約社数とMRRが連動し、今後も高い成長率が見込めています。

こちらのサービスも、チャーンレートが0.57パーセントと非常に好調に推移しています。

ITANDI BB KPI推移

3つ目のKPIは「ITANDI BB」サービスです。こちらは業者間専用サイトとなっており、現状、ご登録仲介店舗は約3万5,000店舗で、足元の2月のアクセス数は100万PVを超えています。

掲載物件数は約15万件と力強く成長しています。業界トップクラスの業者間サイトとして成長しており、このネットワーク性を生かして、SaaSならびに「OHEYAGO」のコンテンツ力強化を実施していきます。

OHEYAGO KPI推移

「OHEYAGO」のKPIに関しては、物件掲載数を記載しています。こちらも掲載数が3万件を超えており、好調に推移しています。

これらの掲載物件数はSaaSの獲得、そして「ITANDI BB」の成長に連動して、掲載物件数が増えていきます。「OHEYAGO」は現状提供エリアを限定していますので、「ITANDI BB」の掲載物件数より少なくなっています。

「OHEYAGO」の掲載数の伸びに関しては、前回10月にご報告した時点から70パーセント増となっています。

付帯サービス事業KPI推移

付帯サービス事業のKPIは、申込受付が業界で2年連続No.1のサービスとなりますが、利用数に比例して、伸びていく数字となっています。

特にライフラインについては、電気、ガス、引越会社への送客を実現しており、導入拠点数はYoYで80パーセントの成長です。電子申込利用数も、YoYで87パーセントと力強く成長しています。

ITANDI プロダクト契約企業(一部抜粋)

ITANDIサービスをご利用している企業の特性としては、業界大手の管理会社が多くなっています。特に管理戸数ランキングトップ50のうちの約6割が、「ITANDI」におけるSaaSのいずれかを導入いただいています。

これによって、コンテンツ数、獲得掲載数が大きく伸び、すべてのサービスでシナジー効果を出すことができています。

不動産賃貸業務をワンストップ&オンライン化

今後のサービスの改善・成長に関しては、これまで注力をしてきたリーシング業務・募集業務から、申込みや契約業務、そして更新業務に拡張していき、ワンストップで賃貸業務をオンライン化できる機能改善を行っていきます。

不動産取引のオンライン化に関する政府の動向②

特に注力している分野は、先ほど樋口がお伝えしたとおり、本年、賃貸に関しても法改正が見込まれていますので、賃貸借契約の重要事項説明と賃貸借契約の電子化です。電子上で行えるようになると、当社のサービスとして、電子申込から、さらに電子契約もワンストップでできるようになり、さらなる成長が期待できます。

ITANDIの戦略

今後の「ITANDI」の戦略のまとめです。「OHEYAGO」に関しては、引き続き掲載物件数の拡大に対して投資をしていき、サービス改善を行っていきます。

「ITANDI BB」、管理会社向けのSaaSに関しては、電子申込みと電子契約を最注力分野として、圧倒的なシェアナンバーワンへ向けて投資していきます。

最後に「nomad cloud」に関しては、セールス人員を強化し、さらなるMRRの成長、そしてサービスとしては、「OHEYAGO」機能を搭載し、収益を拡大していきたいと考えています。

ITANDI 業界DXへのロードマップ

今後の賃貸業界のDX化という点に関して、現時点では「申込受付くん」を中心とした電子化が行われたり、法改正により、電子契約まで実施できます。これによって、賃貸業界が全体的に電子化され、そして電子化された先には、賃貸業界の取引全般にわたってEC化、さまざまなソフトウェアが広がってくると考えています。

現在、賃貸業界では電子化がまだできていないため、ここ1年間から2年間で電子申込み、そして電子契約を普及していき、その先にさらなるDX化が実現できるマーケットが広がってくると考えています。

「ITANDI」からのご説明は、以上となります。

GAテクノロジーズの戦略(マーケットプレイス構想)②

樋口:今後の成長戦略についてのまとめになります。冒頭お伝えさせていただいたGAテクノロジーズの戦略は、まずブランド強化、「RENOSY」の認知度獲得です。不動産を買う・不動産を売る・不動産投資をするのであれば、「RENOSY」に来ていただくことを目指します。

RENOSYの戦略(認知拡大&ブランド強化)

直近の「RENOSY」の認知度については、年収1,000万円以上の方を対象とすると昨年は約47パーセントになっていますので、認知度もかなり向上してきました。そして、「RENOSY」の認知度を向上させていく上での一番のポイントが、投資をしたい顧客を獲得することです。これがマーケットプレイスになります。

現在、3,800人のオーナー、そして会員は10万人ですが、その裏側には、約1,500万人のターゲットとなる顧客が存在します。売り手の物件に関しても、50平米未満のコンパクトマンションは約57万戸も存在します。そのうち、我々は7,000戸しか調達していません。ここに関しても、まだまだ拡大の余地があります。

ですので、売り手と買い手を「RENOSY」でマッチングしていくことにより、まずコンパクト市場の1.5兆円のマーケットをすべて取りに行きます。そして、13兆円のマーケットを取りに行くために、買い手だけではなくて売り手も、「RENOSY」上で積極的に獲得していきます。

マーケットプレイスが完成していくことにより、先ほどご説明させていただいた「RENOSY」のLiving事業、そして「神居秒算」で海外の買い手・売り手のマッチングをします。個人の顧客がマーケットプレイスで集まることにより、他事業に参入することが可能になります。そして、BtoCで、マーケットプレイスとしてPDCAを回したものを、12万社の不動産会社に提供していくというのが、我々の戦略になっています。

そのために、まずは「RENOSY」の認知度を獲得していきます。先ほど、47パーセントまで認知度を獲得してきたとお伝えしていますが、この認知度を、50パーセント・60パーセント・70パーセントまで高めていくことを目指します。

RENOSYの戦略(サイトの強化)

その結果、「RENOSY」のサイトに訪れて、「RENOSY」のサイトを活用する顧客が集まれば集まるほど、我々の戦略が活きてきます。

ITANDIの戦略 電子申込を足掛かりに事業拡大

「ITANDI」に関しては、先ほどご説明させていただいた電子申込みです。賃貸の契約というのは、1年間で約200万契約あります。その200万契約を、「ITANDI」の電子申込み、ならびに電子契約を通ることにより、インフラが作られていきます。電子申込みが増えれば増えるほど、業者間の「ITANDI BB」を活用する管理会社・仲介会社が増え、マーケットプレイスになります。

そして、業者間のBtoBだけではなくて、今度はBtoCの「OHEYAGO」につながっていきます。これも、賃貸の電子申込み・電子契約の200万契約というのは、「OHEYAGO」のBtoCの賃貸契約とイコールになります。ですので、200万件のマーケットを取得することにより、業者間も伸び、BtoCのサイト「OHEYAGO」も伸びていきます。

GAテクノロジーズグループの戦略(業界全体のDX推進)

全体の戦略です。特にユニークなビジネスモデルですが、スライド左側に記載している自社開発の「GA TECHNOLOGIES」そして「ITANDI」で、さまざまなプロダクトを活用します。

最大の強みである自社のエンジニアを活用した実業を、自社で行っているからこそ、売買仲介・投資販売・賃貸管理・賃貸仲介の実業において高速でPDCAが回り、かゆいところに手が届くプロダクトを常に活用できます。

そして、テックとリアルのPDCAを融合した結果、今度は12万社ある不動産会社に対して、「RENOSY X」ならびに「ITANDI」がSaaSで提供していき、それを回していきます。そして、自社でBtoCのサービスを行いながら、BtoBである12万社の不動産会社にも提供していくというのが、GAグループの戦略です。

BtoCにおける賃貸の200万件にのぼる取引、そして、中古の売買取引は、約30万件あると言われています。ですので、賃貸の200万件・売買の30万件のBtoCの取引を、取れる分野に関してはしっかり獲得し、そして、我々がまかないきれない部分は、12万社ある不動産会社に我々のプロダクトを提供することによって、日本の不動産全体のなめらかな取引を目指しています。

今期、特に新型コロナウイルス感染拡大に伴い、不動産各事業者、ならびにエンドユーザーの不動産購入体験、もしくは借りる体験が変わってきました。それにより、パラダイムシフトが起きているタイミングだと、グループ全体で認識しています。

ですので、今一度認識していただきたいのが、小さくこのマーケットを取ろうと思っているわけではなく、賃貸の200万件にのぼる取引、そして30万件の売買契約をすべて取るために、しっかりと第1四半期は投資していき、第4四半期に収益を回収していくことを変わらず行っていきたいと思います。

引き続き、大きなビジョンに向けて、まずはこの不動産領域をすべて変えていきたい思っています。長くなりましたが、GAグループの決算説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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