退職金の正しい運用方法とは
退職金だけでは老後生活を送るのに不十分、となってくると他で何かの対策が必要です。
そこで、必要となってくるのが投資や運用です。
ひとえに運用と言っても様々な商品や方法があり、ここですべて説明することは難しいので、今回は重要なポイントだけお伝えさせて頂きます。
それは「複利で運用する」ことです。
複利とは単利の反対語で、例えば年率3%で運用した場合、手元に入ってきた3万円を受取らず、再度投資元本に組み入れて翌年また3%で運用する、これを毎年繰返して、投資元本を雪だるま式に大きくしていく方法です。
私も子供の頃、よく祖母から「昔は郵便局の預金金利が高くて7%ぐらい付いた頃は10年で倍になったんだよ」と複利効果について聞かされたのを覚えています。
今は、預貯金の金利がほぼ無い時代ですから、うらやましい限りです。
安定して年7%のリターンを投資で出すことは、なかなか難しいかもしれません。
しかし、少しでも利回りのよい商品に預け入れて複利効果を得ることは、お金を増やす上でとても重要です。
ぜひこのことを覚えておいていただければと思います。
「まじめな会社員」ほど、運用は実践しやすいか
まじめな人ほど、投資や運用に頼らず一生懸命コツコツ定年まで働いて、老後を迎えるという人が多いと思います。
せっかく一生懸命まじめに働いたのに老後生活費が足りなくなるようでは、頑張って働いてきた甲斐がありませんよね。
残念なことですが、日本では諸外国に比べて金融リテラシーが低いという現状があります。
金融広報中央委員会が民間向けに行うアンケート調査に「金融リテラシー調査」があります。
OECDが実施した同種の調査と質問が共通している11問の正答率を比較すると、日本は対象30か国・地域中22位とのことです。
先程私が述べた投資のポイントである複利についての正答率も日本は50%以下であるのに対して、アメリカの正答率は75%に上ります。
翻って話を戻すと、本来はまじめな人ほど投資に向いていて、その恩恵を受け易いのに、金融教育が行き届いてないために、日本では投資や運用に対して負のイメージが先行してしまってるように感じます。
まじめな人ほど預貯金ばかりしてしまう傾向が強いのです。
まじめな会社員は、着実に計画を履行するスキルを自然と身につけています。
複利運用をコツコツ着実に行えば、まじめな人ほど老後に向けた資産形成が上手にできるはずなのです。