コロナ禍で「クラウドファンディング」という言葉を耳にすることが多くなりました。営業時間短縮や休業に追い込まれた飲食店、イベント中止のあおりで販売が落ち込んだ納入業者などが、クラウドファンディングで資金を集めたというニュースを見たことのある方もいるのではないでしょうか。
たとえば、10代であっても、手元のお金がなくても、魅力的な企画内容や事業計画などがあれば資金を集めて事業を起こすことができるクラウドファンディング。今回はその仕組みや、クラウドファンディングの活用事例を見ていきたいと思います。
そもそもクラウドファンディングとは
クラウンドファンディングを一言でいうと、クラウドファンディング運営会社のサイト上でプロジェクト(目標と目標達成のための計画)を提案し、不特定多数の個人や組織から資金を集める仕組みのこと。大きく「非投資型」と「投資型」に分かれますが、今回はより身近な「非投資型」に絞ります。
「非投資型」のクラウドファンディングには「購入型」と「寄付型」の2つのタイプがあります。
購入型
プロジェクトが目標額に達すると、出資した利用者(出資者)が、何かしらのグッズやサービスのリターンを得ることができるものを「購入型」と言います。基本的に、出資額に応じたリターンの内容や、リターンを得られるタイミングが事前告知されています。
起案者(資金を募っている人)は、目標を達成したときに進呈するリターンを事前告知し、告知したものを提供しなければいけません。リターンの内容は、商品やグッズなど物理的な価値があるものを設定していることが一般的です。
寄付型
「寄付型」はその名の通り、なんらかのプロジェクトに資金を寄付する仕組みで、被災地支援や社会貢献を目的とするものが多くなっています。
寄付ですので、原則として商品やサービスなどのリターンはなく、リターンを設定している場合でも、目標達成の感謝を綴るメールや手紙、研究結果報告といったものになっています。