カオナビ、業績予想に対し順調に進捗 来期以降の成長再加速のため、引き続き先行投資を拡大

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2021年2月12日に行われた、株式会社カオナビ2021年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社カオナビ 代表取締役社長 CEO 柳橋仁機 氏

2021年3月期第3四半期決算説明会

柳橋仁機氏:株式会社カオナビの代表取締役社長の柳橋と申します。当社の2021年3月期第3四半期、昨年10月から12月の四半期決算についてご説明します。

今回は、まず当該四半期の業績ハイライトを、その後に2021年3月期通期の業績見通しをご説明します。

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事業ハイライト

2021年3月期第3四半期の事業ハイライトになります。利用企業数が1,965社、ARPUが13万7,000円、売上高ストック比率が87.5パーセントとなりました。

利用企業数は、今期は新型コロナウイルス感染症の影響により新規の顧客獲得に苦しんでいる部分はややあるものの、順調に伸ばすことができたと思っています。

ARPUに関しては、前々期から非常に好調に推移しています。

売上高ストック比率はやや高振れしている印象ですが、後程その要因をご説明します。

ストック収益のKPI

ストック収益のKPIです。当社のようなSaaSビジネスにおいては、ストック収益の安定性や成長性が非常に重要なため、スライドに記載のものを主要なKPIとして考えています。

まず、ストック収益成長率は昨対で39.6パーセントと、高い水準で成長しています。LTV/CACは4.7倍です。そして、解約率は0.65パーセントです。

解約率の推移

解約率は、前期末では0.55パーセントでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により解約が増え、結果0.1ポイントほど解約率が増加しています。

業績ハイライト:第3四半期

第3四半期のハイライトです。売上高が8億8,300万円、売上総利益が6億3,500万円、営業利益がマイナス5,800万円でした。売上高が29.4パーセント、売上総利益が23.5パーセントと、順調に成長しています。

売上高の推移

まず、スライド右側のグラフをご覧ください。売上高29.4パーセントの成長の内訳として、より重要視しているストック収益の成長率が39.6パーセントと約40パーセント成長しています。

フロー収益は、新規のお客さまからいただく収益ですが、前期と比べ新型コロナウイルス感染症の影響により減少しています。それでも、ストック収益は順調に伸ばせています。

左側のグラフでは、ストック収益とフロー収益の割合を四半期ごとに表示しています。また、青い折れ線が売上高ストック比率です。前期は80パーセント前半で推移していましたが、今期は80パーセント後半で推移しています。

これは、新規のお客さまの獲得がやや鈍化したため、相対的にストック収益の割合が増えたためです。今後は、80パーセント前半に落ち着くと考えています。

売上総利益・営業利益の推移

売上総利益と営業利益の推移です。売上総利益は順調に伸びており、売上総利益率も70パーセント台前半です。前四半期からは少し下がっていますが、本来は70パーセント前半くらいです。

エンジニア採用などが順調に進み、現状のフェーズにおいては適切な売上総利益率の水準になっており、ポジティブな傾向だと思っています。

営業利益については、現段階では利益の創出よりもストック収益の成長を重視しているため、特段、営業利益では強い目標を持っていません。結果としてマイナス5,800万円になっています。

コスト分析

コスト分析ですが、大きな論点はありません。本社の移転費用が入っていますが、これは前々からお話ししてきたとおりです。

それ以外では、人件費や広告宣伝費が大きな割合を占めており、コスト構造に大きな変化はありません。事業規模に連動し、それぞれのコストも増加しており、特段変化はないとご理解ください。

また、従業員数の推移ですが、ここも同様に事業規模にあわせて増加しています。職種ごとの過不足は特になく、組織がバランスよく拡大していると思います。

従業員数は第3四半期末で173名です。エンジニアが一番多く、その次にセールス&マーケティングが多いという組織構造も大きくは変わっておらず、人員を順調に獲得できています。

ユニットエコノミクスの推移

ユニットエコノミクスの推移です。スライド左側のマーケティング関連費用ですが、前期から積極的に投資を拡大してきました。一方で、今期の第1四半期は、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言を受け、経済活動が大幅に停滞したことから、一気にマーケティング関連費用を抑制しました。その後、経済活動の回復に合わせ、第2四半期以降は通常の水準まで戻しており、第3四半期では1億8,900万円になっています。

スライド右側はLTV/CACの推移です。ご覧のとおり、前期は5倍から8倍あたりで推移していましたが、今期に入り6倍から4倍台に下がっています。これは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、解約率が上昇したことによりLTVが減少したことに加えて、新規顧客の獲得ペースが鈍化したことによりCACが増加したことが要因です。

先行投資を拡大するとCACは増加します。一方で、引き続き新規顧客の獲得ペースが回復しなければ第4四半期もLTV/CACは低い水準で出てくる可能性があります。今後、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和された際には、新規獲得の増加によるCACの低下と解約率の低下によるLTVの増加によって、LTV/CACの水準は高まっていくと見ています。

マーケティング活動の推移

マーケティング活動の推移です。先行指標ベースではマーケティングの手応えを感じています。今後は、これに応じた受注及び売上をしっかりと獲得していきたいと思います。

フリーキャッシュフロー・前受収益の推移

フリーキャッシュフローと前受収益の推移ですが、ここに大きな論点はありません。本社の移転に伴う支出が1億6,100万円と大きかったため、フリーキャッシュフローはマイナス3億100万円となっていますが、事業活動においてネガティブな要因はありません。

前受収益に関しては、右肩上がりで順調に増えており、ストック収益の成長がこちらでもご理解いただけると思います。

プロダクト開発:既存機能のアップデート

プロダクトの開発状況についてお話しします。まずは既存機能のアップデートです。1つ目は履歴機能です。人材データベース機能が当社製品のコアですが、そのアップデートとして、データの履歴が自動的に残るというものです。

もう1つがグループ会社機能です。子会社を持つ企業がカオナビを導入した際に、自社だけでなく子会社の従業員の人材マネジメントも可能にするというものです。こうした機能を、2021年の春にリリースする予定です。

プロダクト開発:新機能のリリース

続いて新機能です。同じく2021年の春にワークフロー機能のリリースを予定しています。

リモートワークが続いている中、入社手続きや労務申請など、あらゆるワークフローのデジタル化を推進したいというニーズに応える機能ですが、特徴としてカオナビの人材データベースと連携を図ることができます。

つまり、ワークフローで申請・承認された情報がそのままデータベースに反映されるということで、データベースをより強くする機能であるとも捉えています。リモートワークが進む中、こういった機能をお客さまに提供していきたいと考えています。以上が、第3四半期の業績ハイライトでした。

2021年3月期の業績予想と進捗状況

2021年3月期の通期業績見通しです。結論から先に申し上げると、特に変更はなく、業績予想どおりに進捗しています。

第2四半期決算発表時にお出しした通期の業績予想は、売上高が33億4,000万円から34億円、売上総利益が23億9,000万円から24億9,000万円、営業利益がマイナス2億1,000万円からプラス9,000万円です。

第3四半期時点での進捗率は、売上高が72.3パーセントから73.6パーセント、売上総利益が73パーセントから76パーセントとなっており、今のところ、この業績予想を変更する予定はありません。順調に推移しているとご理解いただければと思います。

売上高の見通し

売上高の見通しについてです。通期の業績予想は33億4,000万円から34億円ですが、その中でもストック収益の成長が非常に重要です。

通期のストック収益の成長率は40.8パーセントから41.8パーセントと40パーセント以上の高い成長を想定しています。

主要コストの考え方

コストについても、業績予想公表時から変化はありません。人員計画は175人から210人の間での着地予想ですが、順調にそのレンジ内に収まる見込です。

マーケティング関連費用も同様で、今期は通期で6億円から7億円、下半期だけで見ると3億4,000万円から4億4,000万円です。

新型コロナウイルス感染症の影響で今年1月に再び緊急事態宣言が出てしまいましたが、下半期は経済状況が回復すると読み、やや強めの広告出稿、マーケティング投資を行っています。

中期的な成長イメージ

中期的な成長イメージです。いつもお出ししているスライドになりますが、時間軸を従来から若干変更しました。

新型コロナウイルス感染症が発生する前に作った成長イメージが「2024年3月期に売上高100億円」でしたが、足元のストック収益は40パーセント台で伸びているものの、当初想定していた成長率よりも少し鈍化しました。その影響を鑑みて、「2024年3月期」を少し後ろ倒しにさせていただきました。

「中期5年程度」ということで、まだはっきりと定めきれていませんが、新型コロナウイルスの影響が和らいできたところで、タイミングや内訳などをお示ししたいと思います。今のところは、このような目線を持っているとご理解いただければと思います。

ここにご期待いただいて、投資してくださっている方もいらっしゃると思いますので、若干の後ろ倒しの可能性はあったとしても、しっかり達成していくという目線は変わりません。そのようにご理解ください。

以上が、第3四半期のハイライトと通期の業績見通しとなります。

記事提供:ログミーファイナンス

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