新型コロナウイルスの感染者数に関し、WHO(世界保健機関)は世界全体で減少傾向にあると発表。国内でも東京都で新規陽性者数が500人を下回る日が続いています。

また、厚生労働省が14日、米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンの製造販売を特例承認し、17日から医療従事者への接種が開始される見通しです。

緊急事態宣言の解除も間もなくと考えられ、経済活動再開も期待されることから、目線を上に持ち、3万円超えとなれば積極的についていきたいところです。

直近の戻り高値を超え力強く上昇。中長期的にも強い上昇トレンドへ

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週、25日移動平均線を回復したことから、これを維持できるかどうかがポイントでした。

実際には週初8日から大きな陽線となり、直近の上値メドである1月14日の高値(28,979円)を一気に上抜けました。その後は、高値圏でもみ合う動きとなっています。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。1月29日にはローソク足の実体が25日線を割り込み、ひやりとしましたが、その後すぐに回復し、上昇に転じました。絶好の押し目買いポイントでした。

直近の高値である1月14日の高値(28,979円)を超えたことで、10月下旬から続く長い上昇トレンドが再度確認されることになりました。非常に強い相場です。ただ、そのために、騰落レシオやRSIなどオシレーター系の指標は「買われすぎ」を示しています。若干の過熱感があります。

だからといって、ここから逆張りしていくのにもリスクがあります。というのも、日経平均の過去最高値である1989年12月29日の38,957円(ザラ場ベース)まで、目立った節がなく、かなり視界が広がっているのです。目線を上に持って、チャンスを掴みたいところです。

逆に、下値メドは25日線の28,700円付近になりますが、やや距離があるため、そこまで下がりきらないうちにもみ合う可能性もあります。その場合は再度、上昇のチャンスを捉えたいところです。

下原 一晃