2019年に金融庁が発言した「老後2000万円不足問題」。それは大きな話題となり、年金だけでは不安だと「つみたてNISA」や「iDeCo」を利用する人が着実に増えていきました。

しかし貯蓄が苦手という人は意外と多く、2019年に金融広報中央委員会が発表した、世帯主が20歳以上かつ世帯員が二人以上の全国8,000世帯を調査対象とした「2019年 家計の金融行動に関する世論調査」によると、全体の2.5%の割合で貯蓄額が「0円」であるそうです。普段の生活では問題なく過ごせても、「老後が不安である」と回答した世帯は81.2%もあり、8割以上の人が年金だけでは心もとないと感じているようです。

とくに「貯蓄0円世帯」は、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)のような予測のつかない経済不振に危機感を覚えてしまうでしょう。少しでも安心して過ごせるように、今から貯蓄力を鍛えておくことをおすすめします。「貯金はちょっと苦手……」という人でも挑戦しやすい、ゼロからお金を貯める方法をご紹介します。

先取り貯金をする 

お金はあるだけ使ってしまう、という貯蓄下手な人にオススメしたい方法が『先取り貯金』です。最初に一部のお金を別口座などに移動させるだけなので管理も簡単です。はじめからなかったお金と思えば、難しい貯蓄術ではありません。

しかしここで注意すべきなのが、張り切り過ぎて貯蓄する額を多く取り過ぎるという点。ここで金額設定を誤ると生活費だけでは足りなくなり、貯蓄口座の方からお金をおろさなければなりません。
あるだけ使ってしまう人が一度貯蓄に手を出してしまうと「困ったら貯蓄口座がある」と認識してしまうため、先取りしてもなかなかお金は増えないでしょう。

まずは無理のない金額を設定して入金します。少額からはじめて、貯蓄癖をしっかり身に着けることが先決です。慣れてきたときに貯蓄額を少しずつ増やしていけば、無理なく続けることができるでしょう。

家計簿をつける 

給料は少なくないのに貯蓄ができない、毎月カツカツ……という人はお金の流れを把握することから始めましょう。そこでオススメなのが『家計簿をつける』ということです。

細かくチェックするものからざっくり管理するものまで、さまざまな種類の家計簿が発売されているので、自分に合った家計簿を探してみては。気軽に家計簿をつけたい、という人に向けた家計簿アプリもあるので、長く続けられそうなものを選ぶといいでしょう。

しかしなかには「家計簿をつけることが負担」という忙しい人も。家計簿をつけること自体が面倒くさい、という人にもこの方法はハードルが高いはずです。そんな人にぜひ試してほしいのが、キャッシュレス生活を行うこと。クレジットカードを1枚選んで、買い物はすべてクレジット払いにするだけで家計簿をつける必要はありません。使った金額はすべてクレジット会社の明細に記載されるため、管理も簡単です。そのうえポイントも貯まるので、お得感が増しますね。

固定費見直し 

貯蓄額を少しでも多くしたいという人は、まず生活費のムダを見つけましょう。そこで大きく金額が変動するのは『固定費の見直し』です。

加入している保険は適切か、携帯電話の契約に無駄がないか確認したり、電気やガス会社の見直しを検討したりするのも大きな節約に繋がるかもしれません。携帯電話を見ても、キャリアがどんどん値下げをはじめていて、格安スマホと大差がないほどの価格設定を押し進めています。よりお得なプランが出ていないか定期的にチェックするのもオススメです。

固定費を見直すことで年間数万円差が出ることもあるので、節約に興味がある人はどんどん取り入れてみましょう。

無理せずコツコツ……が大事

貯蓄0円世帯でも始めやすい貯蓄方法をご紹介しました。

・先取り貯金で確実に貯蓄を増やすこと
・家計簿をつけてお金の流れを掴むこと
・固定費を見直して支出をおさえること

この3つを取り入れれば、家計は変わってくるはずです。
失敗しないコツは、無理のない程度に少しずつ取り入れて、途中で終わらせないこと。1つからでもはじめれば、貯蓄癖も身に付いてくるでしょう。

年金に強い期待ができない私たちは、老後の心配を少しでも軽減するために貯蓄を増やすしかありません。「つみたてNISA」や「iDeCo」も気になりますが、まずは貯蓄0円から脱却することが先決です。貯金額が少しずつ増えてくれば、その成功体験は大きな自信となることでしょう。

参考資料