両社ともに定番ノートをベースにした商品展開のみにも関わらず、発売から2か月あまりで100万冊を突破するのは異例のこと。それだけ鬼滅の刃人気の威力が凄まじいことが分かります。

ところで、ショウワノートの方は、見た目はジャポニカ学習帳風を持ちつつも5mm方眼ノートのみを商品化したのには現在の小学校のノート事情が大きく影響していると考えられます。

理数系科目は方眼ノートが主流に

実は最近の小学校では、学年が上がると方眼ノートを使用する機会が増えています。もちろん、漢字練習ノートは学年によりマスの数が異なるため方眼ノートを使うことはありません。しかし、算数や理科といった理系科目では方眼ノートが主流となっているのです。

罫線のみのノートだと、計算を書いたり解く際に桁がずれてしまうこともありますが、方眼ノートだとこうしたミスが起きにくいメリットがあります。また、グラフや作図でも方眼ノートの方が書きやすく、子どもたちの理解度が増します。

なお、方眼ノートには12mmや10mm、8mmなど種類も多く、学校や先生から指定されることもあるため、筆者の家では新学期が始まってから購入するようにしています。

しかし、筆者が塾で仕事をしていた2000年代に小学生の間で方眼ノートが主流になっていた記憶はありません。塾では生徒に配る解き直しノートが方眼ノートでしたが、学校で使用しているという話は耳にしたことがありませんでした。そのため、自分の子どもたちが就学して以降、学校でも方眼ノートを使っていると知った時は驚いたものです。