女手一つで子どもを育てるという道を選んだシングルマザーの方々のなかには、経済的な不安を抱えているケースが珍しくありません。

仕事と子育てでフル回転。毎日のやりくりに頭を悩ませているうちに、ふと「私自身の老後って大丈夫かしら?」と不安に感じる瞬間もあるでしょう。

そこで今回は、離婚してシングルマザーになった女性たちの「年金」についてみていきます。

シングルマザー家庭の収入事情

さいしょに、厚生労働省が公表している「平成28年(2016年)度全国ひとり親世帯等調査結果報告」のデータをみていきましょう。

少し古いデータにはなりますが、母子世帯の平均収入についての、2015年のデータは以下のようになっています。
※(  )内は前回調査(2010年)結果

  • 母子世帯の母自身の平均年間収入…243 万円(223万円)
  • 母自身の平均年間就労収入… 200 万円(181万円)
  • 母子世帯の平均年間収入… 348万円(291万円)
  • 母子世帯の平均世帯人員…3.31人(3.42人)

また、上記のうち母子世帯の母の年間就労収入の構成割合は以下の通りです。(「離婚」によって母子家庭になった場合)

総数:1170人

  • 100万円未満 :245(20.9%)
  • 100万円以上200万円未満:417(35.6%)
  • 200万円以上300万円未満:269(23.0%)
  • 300万円以上400万円未満:125(10.7%)
  • 400万円以上      :114(9.7%)

こうした状況をみると、「日々の生活費や子どもの教育費で精一杯」である世帯が多い可能性があるといえます。